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解説

 

映画「ガラスのうさぎ」は、12歳の少女・敏子が東京大空襲の体験を通して、戦争の本当の悲惨さや恐ろしさを知り、そして、その後の混乱と厳しい生活を生き抜きながら、平和への願いを渇望する感動の作品です。

 

原作は、出版以来ロングセラーを続け、今日まで210万部を超えるベストセラーとして人々の間で読み継がれている作品です。また、海外でも高い評価を受け、多数の国で翻訳出版されています。
企画・制作は、「5等になりたい。」の桂壮三郎。監督は「もも子、かえるの歌がきこえるよ。」で好評を得た四分一節子が担当しています。音楽は、映画「北の零年」、NHKスペシャル「大英博物館」などスケール感のある音楽を手がけている大島ミチルです。
主人公・敏子役には、多数の中からオーディションで選ばれた最上莉奈。母親役には、円熟した演技でテレビドラマ、舞台、映画で活躍し、映画「学校」で、第17回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した竹下景子が出演します。

 

ものがたり

 

太平洋戦争末期、東京下町に住む少女・敏子は敗戦色が濃く物資が欠乏した厳しい世の中で、家族とともに一生懸命生きてきました。しかし、昭和20年3月10日の東京大空襲で、敏子は母と二人の妹を失ってしまいます。

 

焼け跡から、空襲の猛火で形の変わったガラスのうさぎを掘り出した敏子は、戦争の恐ろしさを目の当たりにします。更に疎開の途中、駅で米軍機の機銃掃射を受け、父までも亡くなってしまいました。たったひとりになった敏子は、絶望の果てに死を見つめ深夜の海辺をさまよいますが、「私が死んだら、お父さん、お母さん、妹のお墓参りは誰がするの。私は生きなければ・・・」と孤独と悲しみの中で、心を奮い立たせるのでした。

 

原作者 高木敏子

 

戦争を起こそうとするのは、人の心です。戦争を起こさせないとするのも人の心です。
起こさせないとする強い心の輪を、しっかりと結んで、拡げて生きましょう。

 

江井ヒデ役 竹下景子

 

60年前の日本には、敏子ちゃんと同じような子どもがたくさんいました。
そして今も世界のどこかで「敏子ちゃん」は生まれています。
悲しいことです。子ども達の未来は、明るく平和であってほしい。
そんな思いでお母さんを精一杯演じます。

 

原作:高木敏子(金の星社・刊「ガラスのうさぎ」より)
監督:四分一節子/脚本:小出一巳、松永光代/音楽:大島ミチル/企画・製作:桂荘三郎
キャスト:江井ヒデ役 竹下景子 / 江井敏子役 最上莉奈(劇団ひまわり)