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過去の放送

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2012年11月24日放送 坂本廣子さん(第1814回)

会場
豊田南小学校(磐田市)
講師
料理研究家・防災教育スペシャリスト 坂本廣子

講師紹介

神戸生まれ。サカモトキッチンスタジオ主宰。
幼少期からの食育を30年以上前から提唱。
食育、介護、防災、食の村おこしなど、
広く問題解決に取り組む社会派料理研究家。


ポイント第1814回「1歳からの台所育児」

子どもというのは、自分の生まれた場所の空気を吸って育ちます。
私の息子は台所に立つ私の姿をいつも見ていて、
1歳の伝い歩きのころ、
ボディランゲージで「包丁を持ちたい」という意思を示したので
渡したところ、満足そうに使い始めました。
友達と公園でおままごとをするのに、
彼はお米を洗うところから始めていたので、
近所のお母さんたちからは「変わっている」と言われたこともありました。

ご飯を自分で料理すると、好き嫌いがなくなります。
自分で作ったものは珍しいものではないのですっと入るのです。
言葉が分からない小さな子どもでも、体験すると、記憶が脳に残ります。
それを言葉で伝えれば、すんなりと覚え、
やがて文字でもそれが感覚として分かるようになります。
「暑い」を体験して言葉を教えれば「暑い」の意味がすんなり分かります。
子どもの読解力が不足していると言われますが、
そうした経験が足りないためだと思います。

料理はサイエンスでもあり、したようにしかなりません。
また、段取りの力がつきます。
熱いものを熱く、冷たいものを冷たく出すために
どのように時系列の組み合わせを考えるか、
料理の段取りを身につけることは大人になってからも大いに役立つはずです。

うちの子だけではないと思い、
幼稚園の3歳児からのキッズキッチンを始めました。
そこでは子どもたちだけですべてをやります。
ポイントは料理そのものを教えるのではなく、本物の体験を渡すことです。
包丁が危ないのではなく、包丁の役割を教える。
どうしたら指を切らずに使えるのかを教えます。
すると子どもたちは見事に使いこなすようになります。
たとえ指を切っても泣いたりしません。
そして2度と切らなくなります。

キッズキッチンを幼稚園で経験した小学校1年生の子のお母さんが、
いつもより遅く帰るとその子の作った晩御飯が待っていたというお話しをしてくれました。
その子は、いつもの時間に夕食を食べるためには、
まだ帰って来ていないお母さんが作るのでは間に合わないと判断し、
家にあるもので1汁2菜を作ったそうです。

人は人のために働けと言われても自分のことも出来ないのでは無理だと思います。
私ってこんなに出来るという達成感を養うためにも、
早いうちに包丁を持たせることの意味は大きいと思います。

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