テレしず ホーム > テレビ寺子屋 > 生き抜く力をつける食育

テレビ寺子屋毎週日曜日 午前6時30分~

トップへ戻る

公開録画会場 随時募集中!

全国の放送予定はこちら

  • お知らせ
  • 寺子屋の歩み
  • 次回の寺子屋
  • 講師紹介
  • 過去の放送
  • 会場募集
  • ご意見・ご感想

過去の放送

過去の放送

2012年12月 8日放送 坂本廣子さん(第1816回)

会場
豊田南小学校(磐田市)
講師
料理研究家・防災教育スペシャリスト 坂本廣子

講師紹介

神戸生まれ。サカモトキッチンスタジオ主宰。
幼少期からの食育を30年以上前から提唱。
食育、介護、防災、食の村おこしなど、
広く問題解決に取り組む社会派料理研究家。


ポイント第1816回「生き抜く力をつける食育」

生きる力を持った子どもというのは、右か左かの選択を迫られたとき、
人の言葉を借りずに判断できる子どもだと思います。
子育ての最終目標は子どもを自立させることですが、
それが難しい時代になっています。

今、ニートと呼ばれる、自立から程遠い位置にいる人たちがいます。
自分に自信がなく、生きていていいのかと自問自答してしまう。
サボっているわけではなく、一旦外に出ても社会との接点を見つけることが出来ずに、
また元に戻ってきてしまいます。
心理学的な問題として、この人たちに共通しているのは、「自己尊厳感」の欠如です。

明治が開け、鎖国が解けたとき、異文化の外国の人たちが賞賛したのは、
日本の子育てのすばらしさでした。
モースや冒険家のイザベラ・バードなどは、日本では子どもが無条件の愛で育てられ、
子どもたちは穏やかに、自信に満ちている」とその感動を書に記しています。
そんな磐石な愛がどうして今変わってしまったのか、
それは、大人が愛情に条件をつけてしまっているからかもしれません。
「言うことを聞けば愛してあげる」というような...。
少子化の影響かもしれません。

ある精神科の先生に聞くと、ニートの人たちは、
家庭内で親から「早く、早く」とせきたてられて育ったケースが多いようです。
たとえゆっくり考えて立派な結論を導き出せても、早く出来ないとバサっと切られてしまい、
そこで自信を失ってしまうのです。

私たちのキッズ・キッチンでは、子どもたちだけでご飯を作る体験をさせています。
子どもは50分説明してやれば45分できっちりと段取りをして一汁二菜を作ります。
京都の幼稚園では、年少から卒園まで3年間で30回のご飯を作る試みをしています。
卒園の時にその子たちは「ぼくたち、売っているのものは何でも作れるよね」と言い
自信をもつようになります。

また、手のひらで豆腐を切る体験をすると、
初めは失敗しても2回目からは出来るようになり、
出来たときの表情には「自分で出来た」という自信がみなぎります。
自己尊厳感が生まれる瞬間です。

ページの先頭へ

ページの先頭へ