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過去の放送

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2010年12月25日放送 落合恵子さん(第1719回)

会場
御殿場市民会館
講師
作家・クレヨンハウス主宰 落合恵子

講師紹介

1945年栃木県生まれ。執筆活動と並行して、
子どもの本の専門店クレヨンハウスなどを展開。
総合育児・保育雑誌「月刊クーヨン」や、
オーガニックマガジン「いいね」の発行人。

番組で紹介した本

絵本処方箋(税込1,575円)
著 :落合恵子
発行:朝日新聞出版

詩ふたつ
著 :長田弘
発行:クレヨンハウス


ポイント第1719回「絵本処方箋」

にこやかに生きているつもりでも、心の奥底に、辛さや悲しみを抱えていませんか。
そんな時、「絵本」を読んでみませんか。

作家で評論家の柳田邦男さんは「人生で三回絵本に出会う」と言います。
最初は子どもの時、次は子育てをする時、最後はすべてから解放された後に、
自分のための絵本に出会うと。

「絵本処方箋」というエッセイを書きました。大人になって、絵本から
離れてしまった人たちの為の入門編で、切なくなった時、辛くなった時に
読んでもらいたい絵本を紹介しています。

母を7年間、介護しました。その母が眠りにつけない時に聞かせたい絵本や、
共に読みたい絵本を読み聞かせました。母に聞かせたいと思っても、読めない絵本がありました。
それは「死」を感じさせる絵本です。「ぶたばあちゃん」という絵本があります。
豚のおばあさんと孫娘の物語で、二人は仲良く暮らしていましたが、おばあさんが
だんだん元気がなくなっていく事に、孫娘は気づきました。おばあさんが旅立つ事を悟った孫娘は、
以前自分がしてもらっていたように、おばあさんをギュッと抱きしめました。
そして、おばあさんは旅立っていきました。素敵なお話ですが、母に聞かせるには、
ためらいがありました。「死」をテーマにした絵本もたくさんあります。
「死」を見つめる事は「生」、つまり生きる事を考える事だと思います。

大人にも絵本は必要です。病が重くなり、なにもわからないはずの母が、
読み終わったあと、満足のため息をついて眠りについたとき、大人になっても
絵本が必要だと気づきました。

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