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過去の放送

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2013年8月24日放送 落合恵子さん(第1852回)

会場
清水白百合幼稚園(静岡市)
講師
作家・クレヨンハウス主宰 落合恵子

講師紹介

1945年栃木県生まれ。執筆活動と並行して、
子どもの本の専門店クレヨンハウスなどを展開。
総合育児・保育雑誌「月刊クーヨン」や、
オーガニックマガジン「いいね」の発行人。

番組で紹介した本

※紹介したCD絵本
「空より高く」
作詞:新沢としひこ 作曲:中川ひろたか
編曲:クニ河内 写真:石井麻木
クレヨンハウス


ポイント第1852回「空より高く」

3・11の震災後、保育雑誌のクーヨン編集部に、毎日のようにご相談が来ました。
それも、被災地からではなく、「子どもに表情がない」「夜中に子どもが泣き出してしまい、
どうしたらいいかわからない」というようなものでした。
被災地の子はもっと表情がないのだと思いました。

そんな時、若いスタッフが「落合さん、本を送りたいです」と言いました。
私も少し時間が経ったら、子どもも大人も、安堵のため息をつくときが来るかもしれないと思いました。

そして、段ボール箱に次々に本を入れはじめました。
10冊、20冊、100冊、どんどん本は増えていきました。
でもすぐには送りませんでした。
そのとき必要なものは、本ではなく、食べ物や衣類や靴だったからです。

1ヵ月半経って被災地から連絡が来て、ようやくスタートしました。
もっとたびたび、もっとゆっくり、もっと長く、子どもを抱きしめて欲しい。
それをするだけでホッとする「HUG(ハグ)」の瞬間。
ハグの後、余裕があれば本を声にして読んであげる事は
大人にとってもいい空間になるはずという気持ちを込めた「READ(リード)」。
「HUG&READ」私たちが立ち上げた被災地の子どもたちに本を送るプロジェクトです。

そんな折、ある東北の保育園の園長さんからメールが来ました。
内陸のほうの比較的被害の少ない地域で、園長さんと職員たちが
「被害のひどい海側に住む人たちに何か出来ないか」と話していたところ、
ある一人の男の子が通りすがりに、「歌、歌えるよ」と言ったそうです。

そこで、園児たちは「空より高く」という曲を,
まだ寒い3月に窓を開けて海に向かって歌いました。
録音してラジオ局に送ったところ何度も放送され、
それが岩手の一部で「応援歌」になったというのです。

その曲はクレヨンハウスで出したCDの中にあり、
園長先生はその1曲だけをもう一度作って欲しいと頼んできました。
そうして写真とCDと手話もついた絵本が出来上がりました。
その帯には「約束をしよう。わたしたちは3・11を決して忘れない と。」と書いてあります。

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