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2016年10月30日放送 立花龍司さん(第2006回)

会場
焼津文化会館(焼津市)
講師
コンディショニングコーチ 立花龍司

講師紹介

1964年大阪府生まれ。22歳で指導者への道を選択。
1989年にコンディショニングコーチとして近鉄に入団。
1997年、日本人初のメジャーリーグコーチとしてNYメッツと契約。
筑波大学大学院でスポーツ医学の研究にも携わっていた。


ポイント第2006回「トップアスリートの共通点」

長い間、プロ野球のコーチを務め、その傍ら千葉や大阪でジムも経営しています。

そこには将来トップアスリートを目指す子どもたちが多く通ってきます。

ですから、トッププロとそうした若い選手たちを同時進行で見ることが出来、

その結果、体のどこの部位の能力が高いとプロやトップアスリートになれるのか、

手に取るようにわかるようになりました。

まず、一流選手になるには股関節のトレーニングが重要です。

骨盤の周りに3種類の腸腰筋という筋肉がついていて、

なかでも特に太ももの前から背骨にかけての大腰筋が重要です。

トップアスリートの1つの条件は足が速いことですが、

1991年あたりから、短距離走の研究が進みました。

走りは股関節の動きと膝の曲げ伸ばしを組み合わせたもので、

足の速い人は股関節の動きが大きく、

膝の曲げ伸ばしが少ないことがわかって来ました。

早く走るためには、膝をひきつける力が重要で、そのために大腰筋が働くのです。

足の遅い人はその逆です。

黒人選手には足の速い選手が多いのですが、

MRIで無差別に股関節周りの写真を取る研究をしたところ、

黒人選手の大腰筋は生まれた時点で白人選手の約3倍もあることがわかりました。

大腰筋が強いと骨盤がいい位置で固定され、

ぶれが小さいので、走るときにも力が逃げないのです。

プロの選手に股関節を鍛えるトレーニングをすると、

ほとんどの選手の走るタイムが上がります。

スポーツを志す子どもたちはこの大腰筋を

小さいころからうまく使えるようにしておくことがとても有効です。

もう1つは、中臀筋という、

骨盤を両側からギュッと締め付けて支える役目をしている筋肉があります。

これが弱いと、骨盤が安定しないので、

地面をけるたびに骨盤がぶれてしまい、力が逃げます。

走るだけでなく、ボールを投げたり、体重移動したり、

スポーツの場面では骨盤をひねる動きが重要です。

骨盤を早くひねることでスピードもついてきます。

さらに一流になるには肩甲骨も大事です。

ドジャースの前田健太選手がベンチ前でよくやっている

「前ケン体操」をご存知ですか?両方の肩甲骨をぐるぐる回す運動です。

あれは彼が15歳の時、

私の大阪のジムに通っていた前田選手にスタッフが教えたものです。

肩甲骨をうまく動かすことができると、上半身の可動域を広め、

美しい動きを作ることができます。

日本舞踊やダンスでも肩甲骨はとても重要な役目を果たし、

うまく使えない人は動きがぎこちないのです。

理論を知ればやみくもに走ったりするだけでない、

正しいトレーニングが身につき、上達につながるのです。

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