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過去の放送

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2017年1月22日放送 池間哲郎さん(第2017回)

会場
豊田南小学校(磐田市)
講師
(一社)アジア支援機構 代表理事 池間哲郎

講師紹介

1954年沖縄生まれ。
29歳で映像制作会社を設立。
出張で訪れた台湾で山岳民族の貧困問題等を知り、
アジア各国の貧困地域の撮影・調査・支援を開始。
自らが撮影した映像・写真での講演・写真展を行っている。


ポイント第2017回「ネパール復興に心を寄せて」

ネパールの人たちは日本人が大好きです。

日本人は頭がよく、誠実で、まじめだと言います。

また、働きすぎではないですかとも言います。

 ネパールは中国とインドとブータンに挟まれた人口3500万人余りの国。

首都のカトマンズは人であふれ、道路はいつも車で渋滞しています。

 カトマンズ盆地には古い建物が多く、世界遺産にもなっています。

宗教心が厚く、あちこちに寺院があります。

 私たちは6年ほどネパールを支援していて、学校や井戸などを作っています。

 ネパールは男尊女卑が根強いために、

女の子たちは学校に行けない状況にあり、

朝夕2回、2時間かけての山を駆け回り、薪ひろいをしています。

とても重労働です。

 私たちは人間のトイレの下に貯水槽を作り、

そこに家畜の糞を混ぜてメタンやブタンガスを発生させ、

配管でつないで火が使えるようにしました。

私たちの施設では、

母子感染などでHIVに感染している子どもたち

180人を預かっています。

その女性たちの半分近くが元・売春婦です。

それも、親が貧しく、親を助けるために売られていきます。

主にインドが多く、そこでHIVに感染し、エイズを発症してしまいます。 

少し前まではそうした女の人は

20歳前に死んでいくケースが目立っていました。 

今はHIVに感染してもエイズの発症を抑える薬が出ましたが、

この子たちは村に帰って来ても差別を受け、追い出されたり、

別の場所に閉じ込められたりします。

人々の知識が乏しく、エイズが空気感染すると思い込んでいるからです。

ですから、はじめ施設に来ると、

その子たちは「私は醜いから死にたい」と言います。

でも、安定して生活できるようになって、

薬で発病が抑えられるようになると、顔つきも変わり、食欲も戻ってきます。

 マグニチュード7.8ネパール地震はすさまじいものでした。

カトマンズの少し北の方が震源地でした。

ネパールの家屋は鉄筋をほとんど使わず、

レンガを積み上げただけなので、3階建てや4階建ての家の多くが崩れました。

 日本なら、政府や自衛隊が復興の手助けをしますが、

ネパールでは政府にお金もなく、

1人1人が生きることが精一杯なので放っておくしかなく、

道路もまだ通れないところが沢山残っています。

 そこで私たちはブルドーザーやトラックを借りて復旧を手伝っています。

 日本にいて日本しか見ていなければわからないことが世界には沢山あるのです。

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