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過去の放送

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2017年10月 8日放送 坂本廣子さん(第2051回)

会場
泉小学校(浜松市)
講師
料理研究家・防災教育スペシャリスト 坂本廣子

講師紹介

神戸生まれ。サカモトキッチンスタジオ主宰。
幼少期からの食育を30年以上前から提唱。
食育、介護、防災、食の村おこしなど、
広く問題解決に取り組む社会派料理研究家。


ポイント第2051回「料理力」

食事のために料理をするのは人間だけです。

他の動物は料理をしません、そのまま材料を食べるだけです。

ですから人間が人間らしく生きていくには

「料理力」を身に付ける事が大切だと私は考えています。

そしてその力は子どもが自立するための大きな力となります。

子どもはいずれ独り立ちします。

いつまでも子どもに料理を作ってあげる事はできません。

子ども自身に「自分で料理を作るんだ」という意思を持たせる事は、

自立のための力を付けさせる事に結び付きます。

コンピューターが何でもやってくれる今の時代、

昔みたいに「記憶力に優れている事が学力の向上に繋がっていく」とは言われなくなってきました。

今、大切なのは非認知能力だと言われています。

簡単に言えば、物事を見てそこにある課題を見つけ

どのように解決するかという一連の流れの能力です。

これは記憶や計算というような、いわゆる「学力」とは異なります。

人生は物事を判断する連続で、その判断によって人生は変わってきます。

コンピューターにできる事はコンピューターに任せて良いのです。

コンピューターはバーチャルの世界で、実際の世界とは違います。

これを教えてくれるのが「料理」なのです。

料理はキーボード一つ押せば作れるものではありません。

お湯を入れて、火をつけて、味付けして、全てリアルの世界で行われます。

料理はリアルの世界の「科学」です。料理を通じて科学の基礎を知る事ができます。

子どもにはなるべく早く料理を体験させると良いでしょう。

5才頃までに始めるのが良いと私は思っています。

私は料理教室で作り方を教える時、順を追って説明します。

子どもたちがそこから身に付けるのは「段取り力」です。

「段取り力」は本を読んでも身に付きません。

大人になって一番大事なのは「今すべき事は何か」という「段取り力」です。

子どもは教えられた事をそのまま忠実に順を追って再現します。

私の料理教室で一番手順を間違えるのは、おばさん対象の教室です。

おばさんは人の言う事を聞いていません。

脳が素直に人の言う事を吸収する子ども時代に、

料理を作る事を通じて「段取り力」そして「非認知能力」を付けてあげたいです。

まずは家庭で料理を教える事から始めてみてください。

そして子ども自身にご飯を炊かせ、お味噌汁を作らせ、「お願いね!」と任せることで、

親から信頼されていると感じさせてあげましょう。

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