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2018年3月25日放送 バイマーヤンジンさん(第2074回)

会場
静岡県立静岡東高校(静岡市)
講師
チベット声楽家 バイマーヤンジン

講師紹介

チベット・アムド地方出身。
名前はチベット語で「蓮の花にのった音楽の神様」の意味。
中国国立四川音楽大学卒業。
1994年来日後、全国でコンサートや講演を行い、
チベットの学校建設にも力を注いでいる。


ポイント第2074回「夢を持とう」

私はチベットの中でも本当に田舎の村で生まれました。

標高は4千メートルくらい、冬になると気温はマイナス20度を超える事もあります。

その村から一番近い都市部までの移動はバスしかありません。

それも丸2日間かかります。そのくらい田舎の出身です。

私の家庭は貧乏でした。兄弟は11人で、私は9番目の子どもです。

私たちの村ではなかなか教育を受けられないので字が読めない人が多く、

両親も字が読めませんでした。それが理由で大変苦労をしたようです。

ですから両親は何とか子どもたちに教育を受けさせたいと思っていました。

しかし貧乏なので子どもたち全員を学校に行かせる事はできませんでした。

私は兄弟の中で初めて学校に行かせてもらえました。

家族が支えてくれていることを感じ、一生懸命勉強しました。

そして中学の先生が大変面倒見のいい先生だったので、

私の親を説得してくれて私は高校へ進学しました。

自分より下の弟たちも働いて私を支えてくれたため、

最終的に大学まで進学する事ができました。

「家族に恩返ししたい!」と大学でも勉強に励み、

自分の夢だった先生になる事ができました。

そしてそこで日本人の夫と出会い結婚し、日本に来て20年以上になります。

初めて日本に来た時の印象は「清潔感に溢れ、

何でもできる便利で素晴らしい天国のような国」でした。

夫の両親に「なぜ日本はこんなに素晴らしい国なんですか?」と尋ねました。

すると 「日本も昔は大変だった。

でも歯を食いしばって教育に力を入れ、人を育ててきたんだよ。」と教えてくれました。

その時、「教育によって知識と技術が高まり、国が発展するのだ」と感じ

「私もチベットに学校を作り教育に力を注ぎたい」という気持ちになりました。

私は日本で様々な人との出会いに恵まれ、

チベットの事や私自身が見た日本について全国各地で講演をしています。

先日もある高校に招かれチベットで受けた教育や夢を持つことの大切さについて話をしました。

講演の後、私に質問するコーナーがありました。

ある高校生が、「夢を持てない。どうしたらいいか?」と聞いてきました。

こんなに恵まれている国にいて、どうして「夢」がもてないのでしょうか?

今日はこの高校生と私のやりとりについてお話します。

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