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過去の放送

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2018年10月 7日放送 親野智可等さん(第2099回)

会場
浜松学院大学付属幼稚園(浜松市)
講師
教育評論家 親野智可等

講師紹介

1958年静岡県生まれ。公立小学校で23年間教師を務める。
教育現場で親が子どもに与える影響の大きさを痛感。
教師としての経験と知識を子育てに役立ててもらいたいと
メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発刊し、評判となる。


ポイント第2099回「のんびり待とう大器晩成」

最近の日本の子育てや教育を見ていると

「大器晩成」とか「後伸び」というのものを忘れてしまっているように思います。

逆に促成栽培というのか、小さい時から勉強もできて

手が掛からない子どもだけが良いとされているように思えます。

ところが大抵の子どもは促成栽培では育ちません。

これでは親も子どももしんどいです。親は子どもを叱る回数も増えます。

そうすると怒られた子どもは自己肯定感が弱くなり、

大きくなってから勉強や何か行動しようというスイッチが入りにくくなってしまうのです。

歴史上で大器晩成の人物をあげてみましょう。例えばアインシュタイン。

皆さんもご存じの有名な物理学者です。彼は言葉を話し始める年齢が遅かったそうです。

また、話すスピードも遅かったので友達や兄弟と意思疎通が難しく喧嘩ばかりしていたそうです。

勉強もあまりできなくて計算や暗算が苦手。

大きくなってから数学を駆使して偉大な物理学者になったとは

子ども時代の彼からは想像もつきません。

有名人だけではなく大器晩成の人は身近にもいます。

私の小中学校の同級生のY君という友達がそうです。

小学生時代は成績が5段階評価で1と2ばかりでした。

中学に進み10段階評価になっても1と2ばかり。

特に数学ができませんでした。

あまりにも数学ができないので中学3年生のある時、

哀れに思った数学の先生が学校にリンゴを持ってきました。

そしてそのリンゴをY君の目の前で真っ2つに切りました。

「いいかY君。リンゴが2分の1だろ。もう片方も2分の1。

2つ合わせると1つになるだろ。だから2分の1たす2分の1は1になるんだよ。」と言いました。

そこで初めてY君は分数の足し算の意味が分かったそうです。

それくらいY君は勉強ができませんでした。

その後Y君はそれなりの高校を卒業して就職し、

そこで彼の隠れた才能が開花しました。

営業で全国トップクラスの成績をあげたのです。

その営業力を活かし自分で会社をおこし、今や5つの会社の経営者です。

学生時代の成績が良くなくても、大器晩成の子どもはたくさんいると思います。

「この子は大物なんだ!」と思って育ててみてください。

その思いや言動が子どもに伝わっていくのです。

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