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過去の放送

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2007年11月10日放送 桂小金治さん(第1559回)

会場
御殿場市民会館(御殿場市)
講師
タレント 桂小金治

講師紹介

1926年東京都生まれ。1947年に桂小文治師匠の弟子となり落語界へ入門。1949年に二つ目に昇進し、桂小金治となる。その後は、映画やテレビ番組の司会等幅広く活躍。現在は、講演活動を中心に活躍中。


ポイント第1559回「子どもに見せる親の背中」

近頃の世の中は僕が子どもの頃とはまるで変わってしまいました。新聞やニュースを見ても殺伐の日本という感じがします。大人は「最近の子どもは昔に比べて悪くなった」とよく言います。しかし、僕は、子どもが悪くなったんじゃなくて、大人や親が子どもを悪くしたんだと思います。

僕の父の話をします。父は、僕が悪い事をすると、僕の頭をゲンコツで殴り「その痛さを忘れるな」と言いました。ある日、母に「何で父ちゃんは僕を殴るんだい?」と尋ねた事があります。母は「お前にいい子になって欲しいから殴るんだよ」と教えてくれました。人間は痛さの中から善悪を知り、失敗の中から前進することを学ぶのだと思います。

あるとき、僕はハーモニカが欲しくて、父にねだりました。しかし、父は神棚の榊の葉っぱで草笛を吹いてみせ、僕に草笛が吹けるようになってみろと言いました。僕は真似をしたのですが上手く吹けず、三日でやめてしまいました。そんな僕に父は「努力だけなら誰でもする。そこでやめたらどんぐりの背比べだ。そこから一歩抜きん出るためには努力の上に辛抱という棒を立てるんだ」と言いました。
 僕はくやしくて、毎日吹きつづけました。すると、ある日ピーっと音が鳴ったんです。そんな僕を父は褒めてくれ「何か一つのことができるようになるのは、人様のおかげなんだぞ」と教えてくれました。そして、その翌朝、目を覚ますと、枕元に新聞紙に包まれたハーモニカが置いてありました。

昔のことだと思うかもしれませんが、温故知新という言葉もあります。
少しでも参考になればと思います。

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