2009年6月13日放送 宮川花子さん(第1639回)
- 会場
- 安倍ごころ(静岡市)
- 講師
- 漫才師 宮川花子
講師紹介
1955年大阪生まれ。高校卒業後、
警察官、警備会社勤務を経て、チャンバラトリオに弟子入り。
79年夫の大助氏と、宮川大助花子を結成。
上方お笑い大賞など受賞多数。
第1639回「一歩の勇気」
実は私、マラソンを8回完走しています。
しんどくて嫌いですけど。今日はマラソンについてお話します。
結婚して12年目にやっと新婚旅行に行きました。ハワイです。その時に出会ったのがホノルルマラソンです。6万人近くの人が走っているのを見て感動しました。自分で走ったらどんな感動が待っているのだろうかと思いました。
病気をした後なので医者に相談したら「ダメ」と言うじゃないですか。ここで諦めたら芸人魂が泣く、歩けばいいじゃん、と思ったのです。ホノルルマラソンは時間制限がありません。そして、私の夢は夫宮川大助と一緒にゴールすること。結果、10時間ちょっと掛かりましたが、健康と夢を掴みました。夫は約束を守ってくれました。ゴール5キロ手前で苦しんでいると、逆走してくる夫の姿が目に入ってきたのです。すでにゴールしていた夫は、完走のメダルをぶら下げていました。
「夫婦の約束、迎えにきたで」と言ってくれて、一緒にゴールしました。それから、マラソンにはまり、夢が広がり、毎年参加するようになりました。
ところが2年前、夫が病に倒れてしまいました。一緒に走るどころか、一歩すら踏み出せなくなったのです。辛かったですね。その後、お医者さんに相談して、無理をしないという条件で、ゴールドコーストマラソンの7.5キロのウォーキングに参加しました。嬉しかったです。一歩踏み出せたことが。ゴールよりまずスタート。マイナスのことばかり考えないで、一歩踏み出す勇気を持ちましょう。