2009年8月 1日放送 アグネス・チャンさん(第1646回)
- 会場
- 西部生涯学習センター(静岡市)
- 講師
- 歌手・教育学博士 アグネス・チャン
講師紹介
香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。
上智大学、トロント大学を経て米国スタンフォード大学へ。
現在、歌手活動のほか、ユニセフアジア親善大使、
日本対がん協会「ほほえみ大使」などとして活躍。
第1646回「アグネスが教える 子育てのヒント」
私は、子どもが大好きだったので、
大学では児童心理学、大学院では教育学を学びました。
子育ては、大学で学んだ通りにいくとは限りませんが、多くのヒントを得ました。
そのなかでも、「しつけ」は大切なテーマでした。
基本的に、子どもはほめて育てなさいと教わりましたが、ほめ方、叱り方があるのです。
子どもは当然、汚したり散らかしたりします。
普通は、散らかしてはダメ、片付けなさいと叱りますが、
その時に子どもの心理を読みなさいと、大学で学びました。
子どもはいつも、親に振り向いてもらいたいと思っているのです。
良いことをしている時に振り向けば、その良い事を繰り返してくれるはずです。
どんなに忙しくても母親は振り返ってくれる、その事を子どもは楽しみにしているのです。
私も実際に体験してみました。子どもが後片づけした瞬間に、抱き上げて優しくほめました。
ママはすごくうれしいと、意志表示をしたのです。
そうすると、子どもはこうすれば母親の喜ぶ姿が見られると思うのです。
子どもが悪い事をした時に振り返ると、悪い事も繰り返されますので、
ある程度、無視して叱らない事です。
もう一つ、私は「挨拶」の大切さを子どもに伝えています。
適当な挨拶は相手に伝わらない、心を込めて挨拶をしなさいと言っています。
第一印象は大切です。
「挨拶」で始まる、人との出会いが大きな転機になることがありますから。