2009年10月17日放送 奥村幸治さん(第1657回)
- 会場
- 富士市立富士第二小学校
- 講師
- NPO法人ベースボールスピリッツ理事長 奥村幸治
講師紹介
1994年、イチロー選手が210安打達成時に専属の打撃投手を務め、
"イチローの恋人"として知られる。
田中将大選手が所属していた「宝塚ボーイズ」監督。
世界少年野球大会で日本代表チームを率い、3年連続世界一に。
第1657回「イチロー選手から学んだこと」
イチロー選手は、なぜ大リーグでも
毎年活躍することができるのでしょうか。
私は、プロ野球オリックスで打撃投手を務め、イチロー選手と向き合いました。
年齢も近いからか、よく話しもしてくれました。
「心・技・体」という言葉がありますが、まさに、イチロー選手のためにある言葉だと思います。
まず「技」ですが、プロ野球選手達が、彼にはとても敵わない、真似ができないと言っています。
この技術の裏付けになっているのが、しっかりした「心」の持ち方です。
彼は、20歳の時に210本のヒットを打ち記録をつくりました。
この時の彼は、ものすごくプラス思考でした。
投手の調子が良さそうだ、打てなかったらどうしようかなんて、考えたことは1度もないそうです。
常に自信を持ってバッターボックスに入っていました。
皆さんは、イチローはもの凄く練習をしていると思っていませんか。
実は全く練習をしない時期があります。それは驚くことにシーズン中なのです。
そこに「体」の秘密があります。
無駄な練習は体を疲れさせるだけで、自分の技術が出せなくなると言います。
長いシーズンは、いかに体力を維持するかが重要なことだと言っていました。
そのかわり、自主トレ、キャンプの時の練習は誰も真似できないほどします。
なぜ、そんなに練習に打ち込むことができるのか、聞いたことがあります。
答えは「目標があるから」でした。
それも、最初から高い目標を掲げず、できることからひとつひとつ積み上げていくそうです。
高い目標を掲げ途中で挫折するより、手の届きそうな目標から始める事が大切だと話していました。