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2014年11月15日放送 田中ウルヴェ京さん(第1913回)

会場 焼津文化会館(焼津市)
講師 スポーツ心理学者・博士 田中ウルヴェ京
講師紹介

ソウル五輪シンクロ・デュエット銅メダリスト。米国大学院修士修了(スポーツ心理学)。慶應大学にて博士号取得(システムデザイン・マネジメント学)。慶應義塾大学特任准教授。トップアスリートや経営者など幅広く心理コンサルティングに携わる。一男一女の母。

第1913回「幸せのつくり方」

1998年にアメリカの
セリグマンという心理学者が提唱した、
ポジティブサイコロジーは、
広く言えば幸福学ともいうべきもので、
人の幸せや人生の価値とは何かを科学的に実証し
、明らかにしていくものです。

2005年にカリフォルニアの大学の研究で
幸福度のテストしたところ、
幸福度に起因する要素は3つあるという結果が出ました。

ひとつめは遺伝で、50%。
つまり生まれついての性格の特性、
外交的とかそうでないとかで幸福度が
50%左右されるということです。

2つ目は環境。
どんな社会的地位があるか、
いくらお金を持っているかといったことです。
これは10%でした。

そして3つ目は40%ですが、
日々の考え方や行動の習慣でした。

それが40%もあるのだと考えて
今日から出来ることがあれば試してみようと言うのが
この幸福学の研究の根幹です。

考え方や行動の習慣とは何か。
我々はよく育児や仕事で疲れていたりすると
「あー疲れた」と思い、
こんな自分は一体幸せなのだろうかと
自問自答することがあります。

この問いかけは、幸せと言う100を基準にして
今の状態が見合っているのかと減点で考えています。

しかし同じ自問自答でも、
今日の自分はどうあると幸せなのかと
考えてみる問い方があります。

これはゼロからの質問です。
ですから、とりあえず何かやってみようかとか、
とりあえず1日笑顔でいようかとか、
自分の行動を決めることが可能になります。

この論文を私はアメリカで
心理学の勉強をしている時に読んだのですが、
「ふーん」というくらいであまりピンと来ていませんでした。

ところが、2009年に
子宮頚ガンの疑いがあると告げられ、
正直ビビった私はメンタルトレーナーなので
色々なテクニックを使って考えてみたものの、
気持ちはどんどん落ち込んで行きました。

その時に思い出したのが、ポジティブサイコロジーでした。

文献を読み返していて見つけたのが
感謝日記と言うものでした。
感謝することを1日に3つずつ書くといものです。

初めは誰かが忘れものに気づいてくれたとか
具体的な感謝でしかなかったのが、
しばらくするとイメージが大切なことが分かってきました。

そしてさらに進むと、
感謝のレベルを上げられるようになり、
自分に対していやな人へさえ、
感謝することにもつながって行ったのです。

40%も日々の習慣が影響するなら、
それをすべて不幸にしてしまうのは
もったいないことだと思います。

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