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過去の放送

2016年6月12日放送 アグネス・チャンさん(第1988回)

会場 広見小学校(富士市)
講師 歌手・教育学博士 アグネス・チャン
講師紹介

香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。
上智大学、トロント大学を経て米国スタンフォード大学へ。
現在、歌手活動のほか、ユニセフアジア親善大使、
日本対がん協会「ほほえみ大使」などとして活躍。

第1988回「アグネスの子育て 大技・小技」

私には3人の息子がいます。

長男が3歳で私が2人目を妊娠しているときに

アメリカのスタンフォード大学に留学しました。

そこで次男を出産、長男は幼児期をアメリカで過ごし、

私は1994年、博士号を取得しました。

 スタンフォードはとても自由な雰囲気で皆楽しく学んでいましたので、

私は息子たちにもいずれはスタンフォードで学ばせたいと考えました。

 私と夫は共働きで忙しかったので難しいかなとは思いましたが、

世界中どこへ行っても通用するような子どもを育てたいとずっと思っていました。

世界に通じるとはどういうことを言うのでしょうか。

先ずは、自信を持たなければいけません。

それは過大評価でも過小評価でもない、

そのままの自分自身と付き合っていける人間になることです。

それを身につけさせるための1つの技は、比べないこと。

兄弟と比べたり、世間の人と比べたりしないことです。

そして、その子を丸ごと受け止めてほめること、

でも過剰にほめるのはいけません。

字が下手なのにうまいなどとほめてはいけません。

そうすると子どもは正確な自分の評価が出来なくなります。

そういうときは、字はうまくないね、でも力強いねと言うのです。

そしてこうすればもっとよくなると励ますのが大切です。

すると自分を愛することが出来るようになるのです。

もう1つは自分が誰かを知っていることです。

先ずは日本人として日本のことをよく知る必要がありましたから、

日本の年中行事はすべて家族でやりました。

私は中国人ですが、イギリス国籍でクリスチャンですから、

復活祭やハローウインなどもやるので1年中お祭りをやっているような感じです。

絵本も日本のものだけでなく、外国のものも読みました。

そして、絵本の内容を覚えたら子どもたちがお父さんに読んで聞かせたり、

おばあちゃんにあらすじを話させたりしました。

子どもたちは日本文化の楽しさや、他の国の文化も覚え、

日本と外国の違いを知り、そうするうちに国際的な感覚が身について、

アイデンティティ教育につながったのかも知れません。

3人の息子はたまたまスタンフォードに入りましたが、

それは一生を保証するものではありません。

そこから先は子どもたちの問題だと考えています。

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