◆毛利子来さん◆
>>毛利子来さんについて
会場/島田南幼稚園(島田市)
講師/小児科医 毛利子来
第1194回「小食・偏食」

  子どもがあまり食べない、偏食をする、といって心配するお母さんが多いようでよく相談にみえます。
  僕自身は幼いときにすごい偏食で白いご飯と卵と砂糖しか食べていなかったです。よくそれで両親が喧嘩していましたね。それを見て辛くなってよけいに食べられなくなりました。それでも死んではいないし栄養失調にもなってはいません。


 高校の頃敗戦で食料がなくなって、好き嫌いなんて言っていられなくなりました。
食べるものがないんですから。近所に畑があって、トマトがなっていま した。当時の畑には人糞が撒いてありましたし、日に照らされて温かくなっていたんですが、とてもおいしそうに見えました。それまでトマトは大嫌いだったんですけどあまりにおなかがすいていたのでちぎって食べました。おいしかったですねえ。それからなんでも食べられるようになりました。食べさせたいと思ったら「あれはあげない、これはあげない」って言うといいんじゃないですかね。
  たくさんごちそうが並んじゃうと「もういい」って思うんじゃないでしょうか。 一日33品目摂らなくてはならないって言いますけど、これもどうでしょうかね。地球上にはいろんな人たちがいます。ベジタリアンもいるし、ミクロネシアの方には魚しか食べない人もいる、イヌイットは以前、野菜がとれなくてアザラシの肉を多く食べていた。それでも頑強で長生きでした。日本と比較したら栄養は偏っています。

  強制すると拒否反応を示してもっと食べられなくなりますから、偏食の相談を受けると「好きなもの、子どもが食べたいものを食べさせたらどうですか」と言っています。
  偏っていてもそのうちに好みも変わってきます。あまり栄養指導もせず、作法も教えずに好き勝手に食べさせた方がきちんと教えた子たちより栄養状態もよかった、というアメリカの有名な実験があるんです。
◆テレビ静岡9月9日放送◆