◆俵萠子さん◆
>>俵萠子さんについて
会場/吉田町中央公民館
講師/評論家 俵萠子
第1195回「疎遠な親子」

 私が受け持っている新聞の人生相談のコーナーに75歳の女性から相談が来ました。
  「47歳の長男との関係が疎遠になり、将来が心配です。次男は10年前に姿をくらまし、肉親は長男のみです。…夫に先立たれたら長男だけが頼りです。ところが、長男は車で2時間の近い所に住んでいるにも関わらず、盆も正月も帰ってきません。


  嫁の母親が独り暮らしで毎日夕食を息子夫婦と共にしていることを思うと、淋しく感じないわけにはいきません。
  私としては親のつとめとして孫が学校に上がるたびにお祝いを贈ったり、大学入学の時も主人に内緒で20万円も贈り、成人式のお祝いもしました。…私の願いは届いていないようです。…つい腹立たしくなって『長男の自覚のないお前には愛想が尽きた』といった手紙を出してしまいました。それ以来一本の電話もありません。息子の気持ちを私たちに向けるにはどうしたらいいのでしょうか?」


 最近こういう相談を受けることが多くなりました。どんな風に回答したらいいのかとても悩んだんですが良い知恵がありませんでした。
  結局「お答えできることは2つしかない」、と答えました。

  一つは長男をあきらめて野垂れ死にを覚悟すること。親が誰にも見守られずに孤独死したら世間の避難は長男に向けられ、死後に反省を促すことになるでしょう。

  もう一つは徹底して金を送って抱き込む方法です。それで長男のご機嫌をとるわけです。どちらも今ひとつ ぱっとしないアドバイスですよね。

  これからは子どもに頼らなくても生きていける制度をつくっていく必要があると思うんです。

*次回の「テレビ寺子屋」はオリンピック野球中継のため、静岡県内での放送は休止となる可能性があります。ご了承ください。

◆テレビ静岡9月16日放送◆