◆横澤 彪さん◆
>>横澤 彪さんについて
会場/松崎町環境改善センター
講師/吉本興業常務取締役 横澤 彪
第1198回「もっと“笑い”を楽しもう」

 テレビの世界も少しづつ変わってきています。どうしてテレビが皆さんの人気を集めたか、それは素人が画面に出られるようになったからでしょう。

  笑いで言うと、昔は芸人が技を磨いて芸を見せる場がテレビでした。でも今、芸人はテレビでは必要がなくなってしまったんです。芸人にはなんとなくクサさが残ってしまって、敬遠されてしまうんです。漫才でも落語でも最低5分くらいは時間が必要ですが、それをまどろっこしいと感じるようになってしまいまし た。


 「笑い」が「芸を見せる場」ではなく、瞬間芸とかリアクションなどとっさの表現が面白い人が優先されるようになったのです。
 いつから素人らしさが面白い、と感じるようになったのか、それは多分斎藤清六が登場してからでしょう。彼は本当に何もできない、というのが売りでした。彼が難しいことにチャレンジする、と言う企画がありましたが、空中ブランコに乗せようとしたら怖がって泣き出してしまいました。
  それ以来何もできないのがいい、と素人が画面に出て来れるようになったんだと思います。

  笑いの世界も芸よりもキャラクターが重視されています。バラエティ番組もいろんな人が参入できるようになりました。お茶の間の視聴者が優位に立って出演者を笑いのめす、という形になってきましたね。
  笑われる役が目立つようになってきたんです。つっこみ役も文字スーパーがやっていますし、お笑いはボケがあれば通用するようになってしまったんです。

  笑いは本来生で愉しむものだと思っています。しかし、テレビの笑いは少しずれてきてしまいました。このままいくとどうなってしまうのか、少し不安です。
  やる場がなければ漫才師もいなくなってしまいますから。ライブ空間での生の笑いを愉しんでほしいです。笑うと健康にもいいんですよ。
◆テレビ静岡10月7日放送◆