◆アグネス・チャンさん◆
>>アグネス・チャンさんについて
会場/しずおか緑・花・祭 野外ステージ(吉田町)
講師/歌手・教育学博士 アグネス・チャン
第1230回「東ティモールの子どもたち」
 昨年、東ティモールに行きました。
インドネシア軍と独立派の争いがあったところです。
 おととしの選挙で独立が決まり、東ティモールにいてインドネシア軍の手先になっていた民兵などはあらゆる建物を焼き払って西ティモールに逃げました。
 まず、私たちは西ティモール国境にある難民キャンプを訪ねました。
どしゃぶりの雨でした。一枚のビニールをかぶせてあるだけのテントです。

  子どもたちは「学校に行きたい」「おじいちゃん、おばあちゃん、友達に会いたい」と言うと、
大人たちは「自分たちをこういう目にあわせたのは彼らだ。敵だ」と怒るのです。

子どもたちに戦いの必要性を教え込むのです。

  東ティモールに入りました。
学校に行って、民兵に親を殺された子どもは50人中20人いました。
  その中の一人は親は以前の弾圧時代に殺され、兄が隣の村で殺された、とのことでした。
でも、その子は目の前でお兄ちゃんが殺された、と言い張ります。
 
 お兄ちゃんがどうして帰ってこないのか、納得できずに目の前で殺された様子を想像しているのだそうです。
その子に「好きな食べ物はなに?」と尋ねるとその子はじっと考え込みました。どうしても答えが返ってきません。
それもそのはず、硬くなった冷たいご飯しか食べたことがなかったのです。
他の食べ物を知らなかったのです。

バナナをあげました。 でも、それを2時間も握り締めているのです。
「どうして食べないの?」と聞くと「お姉さんとちょっと病気の弟が帰ってきたら3人で隠れて食べるから黙っててね」と言うのです。
◆テレビ静岡5月26日放送◆