◆樋口恵子さん◆
>>樋口恵子さんについて
会場/袋井市月見の里学遊館
講師/東京家政大学教授  樋口恵子
第1233回 「仕事と子育て 両立ライフ」

 ロサンゼルスタイムス東京支局長のエフロンさん(41歳)という女性が日本の少子化について取材にやってきました。
  彼女はロンドン勤務のときに結婚し、一人の子どもができ、東京に赴任してから二人目を出産しました。


 でも彼女は「子どもが好きだしもう一人産みたいけれど、東京で産む気はしません」と言うのです。 なぜなのか尋ねました。
彼女は3つの視点から言いました。
  一つ目は「日本の人は本当に社会全体で子どもを育てようと思っているのですか?」と。
ロンドンではお腹が目立ち始めてから地下鉄などになると男性たちが皆、席を譲ってくれるそうです。 でも、日本の男性に譲ってもらったことは一度もありません、と。

  ロンドンで一人でベビーカーで階段を歩いていると、次々に男性が手助けくれるそうです。
日本では赤ちゃんがちょっとでも泣くと本当にうるさそうにします。
街角で見る男性、若い男女の子どもへの冷ややかな態度はひどいです、と。
  二つ目は「男社会」です。エフロンさんは泊り勤務などもあり、必ずしも毎日子どもを保育所に送れないので、時には夫が送るそうですが、そうすると夫の始業時間に少し遅れるそうです。
しかし、遅れた理由を言うと周りの反応は「しらーっ」と冷たかったそうです。

 そこで、そうだ日本人はよく言っているな、と「昨晩飲み過ぎちゃって」とうそをついたら職場の雰囲気がとても明るくなった、というのです。

 三つ目には、私は子育ての時間がとっても好きです。
でも24時間これだけを一人でやれと言われたら絶対にできません。
仕事があって他人といろんな物事を分かち合えるからこそ、このゆったりした時間を楽しめるのです。

でも、日本ではお母さんだからといってこれを24時間やれ、と言っているような気がします、 と。
◆テレビ静岡6月16日放送◆