テレビ寺子屋

俵 萠子さん◆
>>俵 萠子さんについて

会場/沼津市民文化センター

講師/評論家  俵 萠子

第1325回「乳ガンを乗り越えて」

「1、2の3で温泉に入る会」が発足してから一年以上が過ぎました。この番組でお話をしてから、とても大きな反響を呼んでいます。

私は、何年も前に乳ガンを患いました。同じように乳ガンを患い、女性にとってとてもつらい傷を負っている人たちと、今までしたくてもできなかったこと―温泉に入るということを実現するために「1、2の3で温泉に入る会」を発足させました。
 最近、私たちは小さな文集を作りました。私たちの病気の体験記を集めて一冊にまとめたんです。それが新聞などで取り上げられると、申し込みが殺到しました。多いときには一日に200通ものFAXが届きました。それだけがんを患う人が増えているんですね。でも、申し込みをしてくださる方々のお手紙を読んでいると、いろいろな事を考えさせられます。

―私も3年前乳がんのため左の乳房を全摘致しました。ホルモン療法の影響で体重は増加し、病気の前に通っていたスポーツクラブに通い始めました。しかし、なかなか勇気がなくて傷跡をなるべく人目につかないようにコソコソと入っている日々です。自分の傷を見た人が嫌な思いをされたり、びっくりされたりするのではないかと思うと、気持ちが鈍ってしまうのです―

私もこの前、会員の人たちと温泉に出かけました。私たちが脱衣所から浴場へ向かう途中、あるお客さんとすれ違いました。通りすがりにその人が言ったんです。「きょうは嫌なものを見たわねぇ。」と。
この体験記には、病気を乗り越えたたくさんの人たちの想いが込められています。

★講師紹介
1930年大阪生まれ。大阪外国語大学仏語学科卒業。新聞記者として活躍後、女性・家庭・教育問題を中心に評論家として活動。1981〜1985年、日本初の準公選で東京都中野区教育委員を務めた。群馬県赤城山に「萠子窯」を設立、陶芸塾を主宰。「俵萠子美術館」館長

◆テレビ静岡4月5日放送