テレビ寺子屋

黒澤和子さん
>>黒澤和子さんについて

会場/伊豆長岡町あやめ会館

講師/映画衣装デザイナー 黒澤 和子

第1371回「父・黒澤監督の素顔」

182センチで90キロくらいの体、いつも怒鳴っている黒澤明。
みなさんテレビなどで見た事ありますよね。

父に言わせると、あれは怒鳴っている所ばかり編集したから、いつも怒鳴っているように見えるんだそうです。イメージを作りあげられたのだ、あれはマスコミの罠なのだと言っていました。

父はいつも強くて、ワガママなイメージを持たれていますが、実際は泣き虫で弱虫で、
とても繊細な人だったんですよ。小さい頃からとても感受性の強い子どもだったそうです。
そんな父が黒澤映画といわれる30本の映画をとりあげるにあたって、やはりスタッフの力が大きかったようです。私の父は晩年亡くなるまでスタッフに感謝していました。

もし、みなさんがテレビで見るようないつも怒鳴っていただけの父ならば、スタッフはついていかなかったでしょう。スタッフが一生懸命ついてきてくれたのは、私の父が赤ちゃんのように純真で、一生懸命で何事にも無心になってしまうからだと思います。
例えば、家にいて私や母が美味しい物を作りますよね、すると子どもが喜ぶように「こういうものが食いたかったんだ」と言って、その瞬間から機嫌が良くなってしまうのです。

とても単純な人ですけど、そういう無心さみたいな所にみんなひっぱられていたのでしょうね。

講師紹介
昭和29年、黒澤明の長女として生まれる。成城学園高校中退後、スタイリストを目指し、サン・デザイン研究所に入学。卒業後は、伊東衣服研究所デザイン科を経て、ファッション関係の仕事に従事。黒澤明の28作目「夢」で衣装担当として黒澤組に初参加。現在、映画衣装デザイナーの仕事を主軸に執筆にも意欲的で、主な作品に「パパ 黒澤明」(文藝春秋)「黒澤明の食卓」(小学館)などがある。

◆テレビ静岡 2月28日放送◆