| でも、母は?と聞かれたら一筋縄で大好きとかいう答えは出てこなかったんです。しいて言うなら、母親と娘という同姓の親子関係というのは究極的なライバルなのかもしれません。ところが、今から一年半前に母が亡くなりました。最近、本を書きながら気がついたことがありあます。
私は今まで「この本を書き終わったら第一番に母さんに届けよう。」そう思いながらを本を書いていたのです。今まで全く気がつきませんでした。あたりまえだと思っていたのでしょう。ところが母がいない今となっては、書いても届ける人がいません。そう思った時、なんともいえない寂しさがこみ上げてきまして。
母は無条件で私を受け入れてくれる人だったんだと初めて気が付いたのです。
母は、どんな内容でも、「萠子よく書いたね」言ってくれました。その一言だけが私は聞きたくて今まで六十冊以上も本を書いてきたのかもしれません。決して大好きという感じではなかったのに失ってしまうとわかる、恋しさ。知らないうちに「母さん」と心の中で呼んでいる自分がいます。
その気持ちを色紙に記してみました。「母さんと小さく呼んでみる」
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