多い時は千二百人もの孤児を受け入れていた彼、もともと福祉家でも教育家でもありません。
目の前にいる子どもたちと接しながら多くの事を学んでいったのです。
そして、岡山十二則とか石井憲法と言われる子育てについての決め事を自分で作りました。
例えば、孤児たちにお腹いっぱいご飯を食べさせる「満腹主義」。
ひもじい思いをさせないという事よりも、満腹にさせる事が重要だという考え方です。
満腹になれば悪癖や意地汚さが消えると彼は考えました。
人間の風格とか品格を養おうと思ったら、沢山食べた経験があるということが大事です。
それから、子どもは『言う』ようには育たず『する』ように育つという「実行主義」。
教育とは、口で言う前にまず親や教師が子どもに要求する生き方を実行するべきなのです。
今の子どもの問題は、多かれ少なかれ大人の問題なんです。特に虐待は全部大人の責任でしょう。
信頼できる大好きな親が自分を叩く。虐待されて育つと、信頼できる関係においては叩いたり怒号を浴びせたりしてもいいと理解してしまいます。
それ以外の人間関係を教わっていないから、成長してから好きな人ほど虐待するようになる傾向があります。これがドメスティック・バイオレンスの問題です。
さらに子どもが産まれれば自分の子を虐待するようになる。
これがマイナスな行動主義の結果で「虐待の連鎖」「社会的遺伝」といわれる問題です。
大人の行動は良くも悪くも子どもに大きな影響を与えます。
近くにいる大人が良い手本になること、それは言葉ではなく行動でみせてやることがとても重要です。
|