テレビ寺子屋

枡野 浩一さん
>>枡野 浩一

会場/相良町町民センター

講師/歌人 枡野 浩一

第1425回「マスノ式かんたん短歌塾」

私は昔から短歌を作っていたわけではありません。
短歌を作る前は替え歌を作るのが好きでした。
もともとあるメロディに自分で歌詞をつけていました。
ところがある時、五七五七七で作ってみたらどうだろうと思ったんです。そしてそれからさかのぼって古典などを勉強し、短歌を始めました。

短歌の素晴らしいんですよ。
例えば短歌はたった1行詠むだけで伝わるじゃないですか。
小説などの場合、自分の作品を延々朗読するわけにもいきませんよね。
でも私だったら自分の短歌をすぐに出すことができます。
キャッチフレーズのように持ち運べるのも短歌のいい所なんです。

若い人を対象に開いた文章講座で、こんなことを書く人がよくいます。
「みなさんもそう思っていると思いますけど、私も同感です」
みんな同じ事思っているなら書く必要がありませんよね。
自分と他人は違うんだという認識がまず無いといけないんです。
「他のみんなは思っていないかもしれないけれど私はこう思う」ということをいうこと表現するのが文章。だから、世界で初めて自分が書くんだという気持ちで書かなければいけません。
実際には昔から書かれている事かもしれません。
でも、「私は今、初めてこのことを人に伝えたいと思った」という意識がないと、どんな表現にも意味が無くなってしまいます。
そしてその思いを相手に伝えるためには、自分と相手の距離を測って言葉を投げかけることが大切です。自分の立ち居地があって、自分と違う人がいるという認識の元に橋を架けるように言葉を投げかけてみましょう。

☆講師紹介
昭和43年、東京都生まれ。
平成7年、角川短歌賞に応募した短歌が「最高得票落選」として話題となる。
その後、デビュー短歌集「てのりくじら」がヒット。短歌指導にも定評があり、数多くの番組・カルチャー講座で講師を務める。現在は短歌のみならず、作詞、漫画評論、小説など、幅広く執筆活動をしている。

主な著書に「漫画嫌い」(二見書房)「君の鳥は歌を歌える」(角川文庫)
「日本ゴロン」(毎日新聞社)などがある。
☆番組で紹介した本☆
かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜 著:枡野 浩一 インフォバーン1,260円

◆テレビ静岡3月19日放送◆