テレビ寺子屋

中川 志郎
中川志郎さんについて

会場/浜松市立曳馬小学校

講師/(財)日本動物愛護協会理事長
上野動物園 元園長 中川 志郎

第1477回「コアラの食育」

ぼくは、上野動物園に約30年、多摩動物園に約10年と、合わせて40年近くの時を動物園で過ごしました。だからと言って、動物にすごく詳しいかというと、そうでもないんです。

40年やっても、本当にわかっている事というのは多くありません。
それだけ、動物は奥が深いんです。

それを特に感じたのは、コアラを飼った時でした。もう20年近く前になります。
幸いな事にコアラがやってきた2年目にして、赤ちゃんを産むことになったんです。
生後生まれてすぐの赤ちゃんの大きさはなんと17ミリ。
そこには、口と鼻の穴と五本の指だけをはっきりと見ることができます。
必要な物だけがちゃんとしているのです。
なぜなら、赤ちゃんは、生まれると自分の力で袋の中に移動します。
その小さな手を使って、お母さんのおなかに生えている毛を3本ずつ握りながら上がります。
そして、ポトッと袋の中に落ちるのです。

コアラの子育ては、驚きの連続でした。そして、そこには人間の子育てに通じる物もあったのです。
きょうは、コアラの食育をご紹介しましょう。

☆講師紹介
1930年茨城県生まれ。1952年獣医として東京都立上野動物園に勤務し、1969年からのロンドン動物学会研修留学。帰国後、飼育課長として初来日のパンダ(上野動物園)、コアラ(多摩動物園)の飼育プロジェクトを担当。現在、(財)日本博物館協会会長を兼務。

◆テレビ静岡3月25日放送◆