テレビ寺子屋

義家 弘介さん
義家 弘介さんについて

会場/菊川文化会館アエル(菊川市)

講師/ヤンキー先生 義家弘介

第1512回「希望とは道のようなもの」

今日は希望とは道のようなもの、というテーマで、教育は何に対して明確な責任を持てばいいのか、お話ししたいと思います。

青少年の事件が起こるたびに、責任という言葉が飛び交っているような気がします。学校の責任、教師の責任、親の責任…。では、責任とは具体的に何に対して責任を持てばいいのでしょうか。私はあるとき、教師を目指す大学生たちに質問してみました。いろいろな答えが返ってきましたが、その中で多かったものは「未来」と「人生」でした。聞こえは良いのですが、実際にそんなことができるのかというと、私はできないと思います。「未来」や「人生」を作っていくのは、子供たち一人一人なのですから。

本来、大人が大切な子供たちに持たなければいけない責任とは何だったのか。私の答えは、子供の「成長」に明確な責任を持たなければならない、ということです。今こそ、教育に携わるものは、この原点に立ち返るべきだと思います。

では、子供の「成長」に責任を持つ教育とはどんなものなのでしょうか。私は現在行われている教育は、子供の「成長」に無責任な教育だと考えています。子供たちが悲しむものを大人たちが先回りして取り除いていく、子供たちの負荷を、愛情という名の甘さにすりかえて、軽くしていくのが良い大人の条件だと語られている状況が非常に恐ろしく感じています。成長とは抵抗の中でしか成し遂げることができないということを、いつ大人たちは忘れてしまったのでしょうか。

当然、子供たちの抵抗になるということは、彼らから反発を受けることになります。しかし、それを恐れて、どんな教育ができるのでしょうか。優しさと甘さをすりかえてしまっている大人が増え、その甘さの結果、苦しんでいる若者が大勢いるというこの国の状況を打破するためにも、「成長」に責任を持つということを改めて考えてもらいたいと思います。

☆講師紹介
中学の頃から不良と呼ばれる。母校の北星学園余市高校(北海道)に社会科の教師として赴任。ヤンキー先生として、生徒たちを熱血指導する。現在は、横浜市教育委員会教育委員、東北福祉大学特任講師を務める。

◆テレビ静岡12月2日放送◆