テレビ寺子屋

佐藤綾子さん
佐藤綾子さんについて

会場/牧之原市立榛原中学校

講師/日本大学芸術学部研究所教授 佐藤綾子

第1542回「パフォーマンス力を育てる」

まず、自己表現とは何かということなのですが、私たちは言葉でしゃべらなくても自分の性格や思いを表現しています。それは「表情」「姿勢」「しぐさ」などにあらわれます。それを全部あわせて「非言語表現」といいます。

例えば、私は自分で、「元気な人です」と申告はしていませんが、皆さんは私のことを「元気な人」と思ったはずです。それは私の表情などから読み取れますよね。つまり、私たちの表現は表現しているつもりがなくても非言語としてこぼれているんです。

だから、ご主人のこともよく見ていてください。会社で面白くないことがあると視線が下がります。ちなみに1分間、人と話をしている間に私たちは平均32秒、相手の顔を見ています。でも、都合が悪いことがあると見つめなくなり、瞬きも増えます。子どももそうです。学校で友達とうまくいってないときや、親にも話せないことがあると、相手の目を見なくなります。うつむきがちになり、瞬きも増えます。そうしたらその子には何かがあったんだと、気付いて下さい。

また、遠い所からでもわかる非言語表現は「姿勢」です。私たちは体の動きと姿勢でメッセージを発信しています。背骨は1本の骨でできているのではないので、気を抜くとぐにゃっと曲がってしまいます。これがピンと伸びている状態はいいことがあったときの姿勢です。逆にいやなことがあると背骨は曲がりますね。

だから、私たちは自己表現していないと思ってもしているんです。欲求が満たされることで私たちは幸せになりますが、欲しいという欲求は表現しなければ伝わりません。言語と非言語で何が欲しいか伝えていかなければ欲求が満たされずに怒りを生みます。つまり、楽しい幸せな生活を送るためにはどうしても自己表現能力の養成が必要なんです。

☆講師紹介
1947年長野生まれ。
信州大学教育学部卒業後、1年間中学教師在職。その後上智大学大学院博士課程在籍中、ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科修士課程入学。卒業後に帰国し、日本で初めて「日常生活における自己表現」の意味での社会的言葉として「パフォーマンス」の語を導入。パフォーマンス学のパイオニアであり、第一人者。

◆テレビ静岡7月7日放送◆