| いきなり決勝に残ったわけではなくて、9位だったりそれ以下の順位を繰り返しながら、どうしたら順位を上げられるかを考えて努力してきたので、それが報われたと、ほっとしました。
現役引退後は、大学の陸上部短距離コーチをしていますが、他にも一般の方を対象に運動教室を開催しています。人間は他人より早く走れたら嬉しいし、身内が運動会で一等賞になったら大喜びします。走ることに挑戦し続けているのが人間です。ですから、オリンピックでも運動会でも、がんばって走ったことに自分も他人も感動できるのです。その感動をみんなに伝えていきたいと思っています。
また、最近の私の研究テーマに「ランニングコミュニケーション」というものがあります。これは気分が落ち込んだり悩みがあるとき、部屋に閉じこもっているより、外で走りながら考えた方がよりポジティブになれるという、私自身の経験に基づいたものです。ときどき学生が私のところに相談に来たりするのですが、二人でジョギングしながら悩みを聞くと、不思議とお互いスッキリするものです。
これは物理的に前に進んでいることで、心理的にも前向きになるのではと考えています。しかも、走ると両足ともに宙に浮いている瞬間があり、それが不確定な未来への挑戦心にもつながるのではないかと思います。これは親子のコミュニケーションにも利用できると思いますので、是非試してみてください。
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