こんにちは。スタッフMizuhoです。
セーヴル展の開幕から3週間!
大勢の方にご覧いただきまして
ありがとうございます。
セーヴル磁器を製作しているセーヴルには、
展覧会タイトルに入っているように
"300年"にわたる歴史があるのですが
頑なに自分たちだけのデザインを作るのではなく、
その時代ごと当時流行しているデザインや人々の関心を表現したり
芸術家とのコラボもしてきた・・・というのが
一つの特徴でもあります!
セーヴルを愛したマリー・アントワネットや
ナポレオン皇妃ジョゼフィーヌの時代、
ヨーロッパの王侯貴族の間では、
珍しい動植物を蒐集するのが大流行していました。
世界中から集められた植物を描いていたのが、
花のラファエロと呼ばれた
ピエール・ジョゼフ=ルドゥーテ!
今年のGWには弊社主催で
「ルドゥーテのバラ展」も開催しまたので
記憶にある方もいらっしゃるかと思います。
当時、ヨーロッパ中の女性が
ルドゥーテの描く花々に熱狂していたと言われていました。
セーヴル磁器には、そのルドゥーテの
お花のモチーフにした壺もあるんです!
流行しているものをその瞬間を見逃さず
取り入れています。
壺「テレクリアン」 1842年
表面と言われているこちらの面にはラナンキュラス。
黒い壺から本物のお花が
まるで浮き上がっているよう。
そして、裏も美しいんです!
おそらくムクゲでしょうか。
より一層艶感があるように見えて、
裏面と言われていますが、
なんとなく、私はこちらが好みです。
横は、スイカズラ?
甘い香りがしてきそうです♡
お山に生えている花も
こうなるとなんだかすごく豪華に見えます。
この壺にはヨーロッパにあるお花と
アジア方面原産のお花が一緒に描かれていて
当時、世界中から珍しいお花や動植物が
ヨーロッパの王侯貴族たちが蒐集していた...
という状況だったというのと照らし合わせると
納得・・・という感じがします。
お花は枯れてしまうけど
このめずらしく美しいお花を絵にしたい、
更に壺にしたい、という気持ちが伝わってきますね。
こちらはとてもきれいな青色の壺。
壺「アデライド」一対
1846年
ルドゥーテはお花のブーケと一緒に
蝶も合わせて描いていることが多いのですが
壺のトップに描かれている蝶も
ルドゥーテのモチーフでしょうか。
こんな感じで使うののも面白いなぁと思いました。
他にもまだまだたくさんの、作品があります。
華やかな歴史とともに、
セーヴル陶磁器をお楽しみください!
『フランス宮廷の磁器 セーヴル 創造の300年』
12月16日(日)まで
静岡市美術館で開催中。
当日券
一般 1200円
大高生・70歳以上 800円
※中学生以下無料
詳しくは≪こちらの静岡市美術館HPから≫