世界が注目する女子高生ランナーはアメリカ武者修行へ 決断を後押しした陽気な金メダリストは先輩

2024年02月09日(金)

地域芸能・スポーツ

アメリカ留学をめざす澤田結弥 選手

年代別の国際大会1500mで入賞し世界から注目された女子高生ランナーがアメリカの大学で世界を狙う。高いレベルでの競争や生活環境の変化が予想される海外留学を最初はためらったが、陽気な金メダリストの姿を見て挑戦を決めた。2人にはある共通点があった。

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田中希実 選手も認める逸材

浜松市立高3年・澤田結弥 選手

2023年6月に行われた国内最高峰の舞台・日本陸上選手権1500mで、高校生で唯一、決勝に進出した女子高生ランナーがいる。

浜松市立高校3年・澤田結弥 選手(17)。目標は1500mでの世界大会出場だ。

日本記録保持者で東京五輪代表の田中希実 選手もその実力を認める逸材だ。

助っ人参加の駅伝大会で優勝(2020年)

陸上を始めたきっかけは中学3年生の時だ。

中学校ではバスケットボール部に所属していたが、夏にバスケットボール部を引退した後、脚力を見込まれ静岡県の駅伝大会に出場。すると、彼女の活躍がチームを優勝へと導いた。

東海総体1500mで優勝(2022年)

中学卒業後は県内屈指の強豪校の浜松市立高校で本格的に陸上競技を始め、高校2年で出場した東海総体1500m(2022年6月)を大会新記録(4分20秒17)で制覇。

強豪国ケニアのコーチも衝撃

練習中の澤田選手

そして、2カ月後の2022年8月にコロンビアで開かれた年代別の国際大会・U20世界陸上選手権1500mでは、U20日本歴代2位の好タイム(4分12秒87)で6位入賞を果たした。

浜松市立高・杉井将彦 監督

これには強豪国も驚いたようで、浜松市立高 陸上部の杉井将彦 監督は「衝撃を受けたコーチが多かったようで、ケニアのコーチから『あいつはすごいな。次は勝つんじゃないか』と言われた」と振り返る。

身長160cm。股関節を大きく使ったダイナミックかつスピード感のある走りを得意とし、世界の中長距離界で強さを誇るアフリカ勢にも引けを取らない走りを見せた。

日本陸連も期待する“ダイヤモンド”

股関節を大きく使った走り

もちろん日本の陸上界も期待している。

日本陸上競技連盟が国際大会での活躍が期待できる次世代の競技者を強化育成する、「ダイヤモンドアスリート」制度の第10期生に選ばれた。

第10期生は6人で大学生が4人。高校生は澤田選手を含め2人で、女性は澤田選手だけだ。

2014年に始まった制度で、これまでの修了生には100m・200mのサニブラウン アブデルハキーム選手ややり投げの北口榛花 選手がいる。

アメリカの大学から誘い

ルイジアナ州立大グラウンド(2023年3月)

U20世界陸上選手権での入賞で、海の向こうから思いもよらない話が舞い込んだ。レースを見たアメリカの複数の大学から入学の誘いがあったのだ。

澤田選手は「一人で海外に行くことは考えられなかったし、自分には大きすぎるというか」と、最初は断ろうと考えたそうだ。

ただ大学の熱意に動かされ、2023年3月にスポーツ名門校・ルイジアナ州立大学の練習に参加した。その時、世界から選手が集まるレベルの高い環境や一人一人と向き合い才能を引き出すコーチに惹かれ、気持ちが徐々に「挑戦」へ傾き始める。

世界選手権 金メダリストと自分を重ねて

澤田結弥 選手

同時に日本のアスリートにも大きな影響を受けた。

澤田選手がケガでインターハイに出られなかった2023年夏に、世界選手権で活躍する ある選手を見て「自分も将来ここで戦いたい」と強く思ったという。

世界選手権のやり投げで日本人初の金メダルを獲得した北口榛花 選手だ。試合後のインタビューでは陽気な笑顔を見せていた。

澤田さんにとっては「ダイヤモンドアスリート」の先輩でもある。

北口選手は過去スランプに陥った際にチェコ人のコーチに指導を依頼し、対話を重視するコーチと波長が合って、飛躍的な成長が世界一へとつながったという。

2023年夏はケガに苦しんだ

ケガを負い、結果も出せず悩んだ自分の境遇を北口選手と重ねた時、アメリカで出会ったコーチを信じて進学を決めた。

澤田選手は「(ルイジアナ州立大学のコーチは)練習でも一人一人を見てくれている感じがした。『いいね』とか明るく、ポジティブな声かけをしているのが良いと思った」と、コーチの印象を語る。

「高いレベルの中で食らいついていく」

自宅で英会話のレッスン

2024年2月現在は語学試験を控えて、英会話のレッスンを行っている。

自宅で英会話のリモート授業を受けるが、思うようにいかないのか、時折首をひねって照れ笑いするような素振りも見られた。

アメリカでは「カリフォルニアのディズニーランドなどに行ってみたい」と女子高生らしい希望もあり、「ディズニーが好きで、ミニーちゃんやプリンセスが好き。シェリーメイは家に3体あります」と笑顔を見せる。

こうした楽しみもモチベーションのひとつかもしれない。

澤田選手「世界で活躍する選手に」

アメリカ挑戦まで、そして、アメリカに留学してからも決して楽しいことばかりではないが、数年後どんな進化を遂げるのだろうか。

浜松市立高3年・澤田結弥 選手:
日本よりすごくレベルが高く、その中でまだ自分が活躍できる速さではないので、その中で食らいついていって、アメリカでも日本でも世界でも活躍できる選手になりたい

静岡が生んだ日本陸上界の期待の逸材・澤田結弥。将来、世界を舞台に活躍する姿を見せてくれるはずだ。

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