「女性にも責められる点が…」バラバラ殺人死体遺棄事件で被告側が驚きの主張 検察は懲役18年求刑 静岡

2024年06月11日(火)

事件・事故地域

開廷前の法廷内(6月10日)

交際相手の頭をハンマーで殴るなどして殺害した上、遺体を切断して遺棄した罪に問われている男の裁判員裁判で、検察側は懲役18年とするよう求めた。一方、弁護側は「女性にも責められる点がある」と、遺族感情を踏みにじるような主張を展開する事態となっている。

交際相手殺害で検察側が懲役18年求刑 弁護側は「女性にも責められる点がある」と減刑主張

常軌を逸した犯行の数々

男の自宅を調べる捜査員(2023年2月)

殺人・死体損壊・死体遺棄の罪で起訴されているのは沼津市真砂町に住む無職の男(32)で、2023年2月、静岡市内の人通りのない山道に駐車した車内で、当時交際していた女性の頭などを鉄製のハンマーで複数回殴った上、首を充電ケーブルで絞めて殺害し、さらに遺体を切断したほか、ゴミ袋に入れて自宅のコンテナボックスや車内に遺棄した罪に問われている。

検察によれば、被害女性の頭や顔には17カ所もの腫れやアザがあり、頭蓋骨は折れた状態、顔からは皮下出血も確認された。頭を殴られたことに伴う外傷性くも膜下出血は重篤で、受傷後、早ければ5時間程度、遅くとも12時間後には死亡していたと考えられるそうだ。

このため、検察は、鉄製ハンマーは硬く、一定の重さがあることから十分な殺傷能力があり、右手が疲れた後もハンマーを左手に持ち替えて攻撃を続け、一方的に20回以上も殴打を繰り返すなどした点について「極めて危険かつ執拗な行為」と指摘。

加えて、被害女性が大量に出血し、重傷を負っていたにも関わらず、舌骨が折れるほどの強さで首を絞めたことは「死に至る危険な行為を一度ならず、二度も行っており残忍。殺人の行為態様は執拗・危険・残忍で悪質」と重ねて非難し、バラバラにした遺体をゴミ袋に分けて入れ、臭いを消すために猫砂を入れた行為は「遺体をまさにゴミのように扱い、尊厳を踏みにじった」と断罪した。

男には妻子…不倫関係の末に

検察に送致される男(2023年2月)

これまでに、被害女性はいわゆるシングルマザーだった一方、男には妻子がいて不倫関係だったことがわかっている。

検察側の説明では、被害女性は男との交際関係が始まった当初から、不倫関係にあることは「嫌だ」と明確にしていたため、男は「妻とは離婚する」と発言していた。

ところが、男が実際に離婚することはなく、妻に被害女性との不倫が複数回バレても、なお関係を継続。

このように男が曖昧な態度だったため、被害女性は男に対して交際の解消を求め、その際、金銭の支払いを求めていたという。また、2人の関係を男の家族や会社に対して“公表する”旨のメッセージを送っていたそうだ。

これに対し、男は実際には現金を用意していないにも関わらず、被害女性に対して「現金やプレゼントを渡す」「行きたいところがある」と嘘をつき、信じさせるためなのか銀行の封筒と札束の合成写真まで送信。そして、被害女性を呼び出すことに成功すると犯行に及んだ。

検察側は懲役18年を求刑

懲役18年を求刑した検察側(6月10日)

こうした状況から、検察側は別れ話のためなら鉄製のハンマーを持参する必要も山道に移動する必要もなく不自然な行動と疑問視し、「遅くとも被害女性に会いに向かった時点で殺害することを想定しており、突発的な犯行ではなく一定の計画性がある」とした上で、「犯行に至る経緯について被害女性の言動が無関係ではないが、男の身勝手で曖昧な態度に原因がある。殺人という取り返しのつかない行為がやむを得ないものであったとは認められず強い非難に値する」と結び、懲役18年を求刑。

被害女性の母親も、「本当に男が憎いし許すことなど出来ない。遺体が手元に来た時は本当に娘かと思うくらい悲惨な状態だった。ずっと刑務所にいてほしい。普通の生活をしてほしくない」と涙を流した。

弁護側は計画性を否定…減刑求める

一方、弁護側は「追い詰められた末の犯行で、金銭の要求などを我慢してきたが耐えきれず衝動的に殴った」などと一貫して計画性を否定。

さらに、被害女性について、最初から男が既婚者であることがわかっていたにも関わらず、不倫関係が男の妻に発覚しても妻に謝罪することなく不誠実な対応で、「それどころか『家族をめちゃくちゃにしてやる。今から会社に行くぞ』など関係を暴露することをほのめかした」と主張した。

また、犯行数日前からは「もういい、早く死ね」などと言動がエスカレートしたとして、「被害女性の言動も許されたり、正当化されたりするものではない」との見解を示し、判例から見て被害者にも落ち度がある場合、刑が軽くなる傾向にあるとして、13年以下の懲役を求めている。

審理の終結を前に、男は法廷で「被害者への肉体的苦痛、親族がいなくなったことによる精神的苦痛を与える取り返しのつかないことをしてしまい、申し訳ない」と詫びたが、果たして本心からの謝罪だったのだろうか。

判決は6月14日に静岡地裁浜松支部で言い渡される。

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