【福島・現地リポート】死亡親子はなぜ避難所に行かなかった? 障害者の避難に課題 

2019年11月15日(金)

暮らし・生活

台風19号が日本列島を襲ってから1ヵ月。

静岡県内でも3人が死亡、2759棟の家屋が浸水するなど大きな被害を受けましたが死者30人と全国最多となったのが福島県です。

記者が訪れた福島県の沿岸部にある相馬市では市内を流れる宇多川(うだがわ)が氾濫し2週間後の豪雨と合わせ市内の建物の4分の1に当たる約3700棟が浸水被害を受けました。二重の被害を受けたケースも600棟にのぼります。

25日からの豪雨で死亡した親子2人の取材を通し大きな課題がみえてきました。

◆母が「流されそうだ」と電話

田んぼに放置された1台の車。

杉村祐太朗記者「きょうも懸命の捜索活動が行われています」

先月25日の豪雨の夜、花澤三保子さん(61)から、職場の同僚に「流されそうだ」と電話がありました

しかし、その後連絡が取れなくなりました。

住民(26日)「朝来た時には、もう水は引いていたんですけど昨日の夜にはこのへん(胸のあたり)までは」

翌日、車が見つかった場所から2キロほど離れた海岸で花澤さんの遺体を発見。
その後、車に一緒に乗っていた長男 正智さん(38)の遺体も見つかりました。

正智さんは病気の影響で足が不自由でした。

◆近くの避難所ではなく職場のホテルに避難

花澤さんは高台にある職場のホテルから正智さんを自宅まで迎えに行きホテルに避難する途中で流されたと見られています。

東日本大震災の時や台風19号の時も同じように勤務先のホテルに正智さんを連れて避難していました。

ホテルは自宅から車で10分のところにありますが実は自宅のすぐ近くに避難所である公民館があり浸水の被害もなく避難所として機能していたということです。

しかしホテルの従業員によると、花澤さんは障害のある正智さんを一般の避難所に連れていくことに抵抗があり安心できるホテルへ連れて行く途中で被害に遭いました。

一般の避難所では周囲の人々の理解が得られず病状が悪化してしまうケースもあるというのです。

◆「福祉避難所」は受け入れに限りも

自治体は障害者や高齢者など一般の避難所での生活が難しい人向けにバリアフリーで専門スタッフが配置されている「福祉避難所」を必要に応じて開設しています。
しかし福祉避難所は静岡県内でもすべての市町で準備されているわけではなく受け入れ人数にも限りがあります。

こうしたことを踏まえると、やはり事前避難が大原則で緊急時は命を優先に避難場所を考える必要がありそうです。そして、いざという時に地域で助け合える環境を作っておくことが必要になります。(取材:杉村祐太朗)

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