タバコ?いえチャバコです 飲んでむしろ好影響の“ふるさと納税返礼品”  静岡・掛川市

2019年11月22日(金)

地域話題

“ふるさと納税”の返礼品、静岡県掛川市では、茶どころならではのユニークな返礼品が採用されています。地元の名産品の危機に直面し、サラリーマンから茶業界に飛び込むことを決意した1人の青年が開発しました。そこに込められた思いに迫ります。

◆「あなたの周りに好影響」の注意書き
茶どころ・掛川市に立つ、一際目立つオレンジ色の一軒の建物。
中に入ってみると・・・ ん?! タバコ店?

高里絵里奈アナウンサー
「こちらにふるさと納税の返礼品が、ユニークなものがあると伺ったんですが…。」

ショータイム・森川翔太さん
「これですね。これはチャバコと言います」

見た目はどう見ても、四角いタバコの箱。
これはタバコでは? 

ショータイム・森川さん
「いえ、チャバコですね。中にお茶が入っているのでタバコではなくてチャバコです」

掛川市の返礼品、チャバコ。お茶とタバコで「チャバコ」です。

パッケージに書かれていたのは・・・
「チャバコの味はあなたの周りの人、特に家族や会社の同僚、取引先などの機嫌に“好影響”を及ぼす可能性があります。」

チャバコは玄米茶やほうじ茶など全部で6種類で、スティックタイプの粉末のお茶が1箱8本入り。お味は…

高里アナウンサー 「ほっとしますね。けっこうさっぱりした味わいで、香りがスーッと鼻から抜けますね」

◆中身は本格的 “世界農業遺産”のお茶
もちろんお茶にはこだわりが。茶の生産量、日本一の静岡県。

中でも古くから伝わるのが、茶畑の周りの草を刈り茶園に敷き詰める「茶草場農法」です。
保温や保湿効果があって、いいお茶ができあがります。2013年には茶草場農法が世界農業遺産に。

そんな茶草場農法で作られたチャバコは、お湯を注ぐだけ!急須なしで簡単に、本格的な味が楽しめます。

◆チャバコ自販機で月1200個販売
チャバコを開発した森川翔太さん。
こんなものまで、思いついてしまいました!

高里アナウンサー 「なんだか昔ながらの珍しい自販機ですね」

森川さん 「はい、でも実際にこれ動きます。好きなものを選んでいただいて…」

お金を入れて、ボタンを押しますが・・・いつまで待っても品物が出てきません。

森川さん 「で、このお茶っぱを摘まないと商品が出てこないんですよ。これを上に引っ張ってください」

自動販売機について茶葉の形の仕掛けを引っ張ると、チャバコがでてきました!

タバコを売っていたものをアレンジした自動販売機は、東京駅など15ヵ所に設置されていて、月に1200個以上売り上げるものもあります。

◆開発のきっかけはアメリカ出張
専門学校を卒業後、都内の広告会社で働いていた森川さん。
お茶について考えるきっかけを与えてくれたのは、仕事で初めて訪れたアメリカでした。

森川翔太さん
「せっかくなら日本のいいものを海外の人にもってってみようと思って、静岡の出身だったので、じゃあお茶を持って行ったらどうだろうと。本当に信じられないくらい喜ばれまして。嬉しくなって生産者にも『すごいね』と話したら、生産者さんたちはお茶が不況で、おいしいお茶を作っても飲んでくれる人がいないと」

初めて知った、地元の名産品の危機。帰国後、お茶の世界に飛び込むことを決意しました。

◆チャバコで地域の福祉にも貢献

森川さん 「どういたしまして。待ってた?」
施設の人たち 「待ってた~」

チャバコを箱詰めしているのは、障害者就労支援施設「掛川工房つつじ」の人たちです。
地元の福祉にも一役買っています。

若者や外国人にSNSで取り上げられる機会も増えました。
目指しているのは、若者が手にとってくれるお茶です。

森川翔太さん
「チャバコという商品をきっかけに、今までとは違う方法でお茶を楽しんでくださる方々が増えてきてくれているのは非常にありがたいですし。お茶を通じて笑顔が生まれる時間が、もっともっと増えたらいいなと思ってます」

お茶に触れるきっかけを持ってほしいという思いが、お茶とともに詰まっている、ふるさと納税の返礼品でした。

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