事故を起こし、傷害の現行犯で逮捕された俳優の広末涼子 容疑者(44)について、警察は4月10日、危険運転致傷の疑いで自宅を捜索しました。そして、夕方には勾留請求が認められ身柄の拘束が続くことになりました。
改めて事件について整理します。
捜査の流れについて
広末容疑者は8日、事故のあと搬送された病院で看護師を蹴るなどした傷害の現行犯で逮捕されました。
9日に送検されて検察官の取り調べが行われ、勾留請求を判断するまでの24時間、その中で自宅の家宅捜索が行われました。
容疑は危険運転致傷です。
広末容疑者の「不可解な行動」
警察に家宅捜索の必要性を認識させたのは広末容疑者の不可解な行動です。
「事故のあとトンネル内をうろつく」「病院で看護師に悪態をつく・暴行する」「取り調べで大声を出す・暴れる」といった事態が続きました。
警察の捜査について
広末容疑者からアルコールは検知されず、任意で行われた薬物検査でも違法な薬物成分は検出されませんでした。
鎌田さん、改めて経緯を見ながらですが10日午前の家宅捜索をどう捉えました?
ジャーナリスト・鎌田靖さん:
家宅捜索の理由は広末容疑者の異常行動の背景に何があるのか立証するための証拠集めのためです。また、簡易鑑定では違法な薬物は検出されなかったと言うことですが、本検査の結果が出るのは時間がかかりますので、その結果を見て最終判断するのでは。
また、通常処方されている薬であっても不適切な使用・服用がなかったかについてもこれから調べていくことになると思います。
事故に関する捜査について
傷害事件の前に起こした事故をめぐって、警察はまず広末容疑者が運転していた車について詳しく調べました。
続いて行ったのが10日の家宅捜索です。
広末容疑者が日ごろ使っていた薬の種類や何をどれだけ飲んでいたのか分析するため客観的な証拠を押収したと見られます。
危険運転致傷罪について
危険運転致傷罪は違法薬物ではなく、処方された薬でもその影響を知り正常な運転が難しいとわかっていながら運転を続けた場合に適用されます。
そして、広末容疑者は傷害事件について身柄を拘束しての捜査が必要と判断され、引き続き勾留されることとなりました。
鎌田さんの視点
鎌田さんは今回の勾留の決定をどうお考えですか?
ジャーナリスト・鎌田靖さん:
交通事故についてどう見るかというのがポイントです。うっかりミスして事故を起こしてしまったということであれば危険運転致傷にはなりません。危険運転致傷は故意、わかっていて事故を起こした悪質性の高いもので、量刑も重く、その疑いがあるのではないか、きちんと捜査しなければと判断したと思います。
広末容疑者は有名人で社会的影響も大きい人物なので捜査を尽くす必要があるということだと思います。