俳優の広末涼子 容疑者が静岡県島田市の病院で現行犯逮捕された今回の事件は新東名での交通事故が発端でした。捜査機関が何を目指しているのか?広末容疑者の今後の見通しはどうなのか?専門家に聞きました。
【独自】事故前に高速道路の休憩施設で“奇行”か 広末涼子 容疑者を傷害の現行犯で逮捕 サービスエリアで利用者に名前を名乗り声をかける 事件の前には高速道路で事故菊地幸夫 弁護士
広末容疑者の逮捕容疑は、交通事故のあと搬送された病院で看護師を蹴ったりひっかいたりした傷害の疑いです。
専門家は病院での事件について。
菊地幸夫 弁護士:
ただ単に病院で自分の診察時間が回ってこない、イライラしてつい暴力を振るってしまったというだけだったらとっくにこの事件は終わっている。処分保留で釈放され終了している事件
捜査が長くなっている要因は広末容疑者の不可解な行動。
「事故のあとトンネル内をうろつく」「病院で看護師に悪態をつく・暴行をする」「取り調べで大声を出す・暴れる」といった事態が続きました。
家宅捜索(4月10日)
任意で行われた簡易鑑定で違法な薬物は検出されませんでしたが、警察は薬物の影響で正常な運転ができる状態ではなかったとして危険運転致傷の疑いで家宅捜索を行いました。
菊地幸夫 弁護士:
通常、私たちが医師から処方される薬が危険運転致死傷罪の薬物に該当するとして立件されるというのはほとんど聞いたことがない。「眠くなるため運転はやめてください」というのはあると思うが。
家宅捜索で通院記録や診療明細、お薬手帳、パソコンなどを押収し、どんな薬をいつ、どれくらい服用していたか調べるほか、専門家に意見を求めていくと見通しを語ります。
菊地幸夫 弁護士:
危険運転に関しては、どれだけ薬物が正常な運転ができなかったことに因果関係を持っているか捜査機関が立証できるかどうか。普通の市販薬が薬物であればなかなか難しい
菊地幸夫 弁護士
一方、弁護士がまず目指すのは身柄の解放につながる活動で、その手続きのほか、傷害事件の被害者との示談、車の同乗者の嘆願書の提出などが想定されるということです。
菊地幸夫 弁護士:
今回ついた勾留が4月19日までで、19日以前に被疑者が釈放されるという可能性は弁護側が提起した異議申し立て・準抗告が通ること以外はほとんど考えられない。準抗告が認められなければ身柄拘束は19日まで ほぼ九分九厘続く
4月10日に決まった勾留は10日間。
捜査機関が求め裁判所が認めればさらに延長されます。
菊地幸夫 弁護士:
日本の実務で多くの場合 延長がゆるやかに認められていることもある。今回のケースも延長が行われてたとえば18日間・19日間・20日間 身柄が拘束されるという可能性は大いにあると考えておいた方が良い
専門家が「異例」と話す展開を見せる今回の事件。今後が注目されます。