元は材木店!?港町に根付いた老舗スーパーの1号店が52年の歴史に幕 買い物客が別れ惜しむ 静岡

静岡県内でスーパーを展開する「田子重」の1号店が4月16日、52年の歴史に幕を閉じました。店には朝から多くの買い物客が訪れ別れを惜しみました。

田子重小川店に並ぶ客(4月16日)

齊藤力公 記者:
開店15分前なんですが、駐車場は御覧のようにすでにいっぱいで入口を見てみますと大勢の人が駆け付け列ができています。

県内に16店舗のスーパーを展開している田子重。

1号店の焼津市にある小川店は16日で閉店です。

来店客:
最後だから本当に涙が出そう。いままで長かったから付き合いが。感謝もあるけど残念が一番

来店客:
思い出ある。孫を連れてよく買いに来た。孫の大好きな菓子も決まっていた

田子重小川店店内(4月16日)

半世紀以上にわたり地元の人たちに親しまれてきましたが実は田子重、元々スーパーだったわけではありません。

1872年に材木店として始まり、地元の治水工事や道路整備など地域の発展にも力を注いできました。

その後、1973年に材木店があった場所に「田子重小川店」を建て、スーパーとしてスタート。

営業最終日の16日はたくさんの買い物客が訪れていましたが、店によりますと地域の人口減少などもあり業績が落ち込み、様々な経営努力を重ねたものの閉店を余儀なくされたといいます。

曽根礼助 社長

16日はこれまでの感謝を込めて買い物客に花がプレゼントされていました。

この場所で育てられたスーパーとしての思いを各店舗に引き継いでいく方針です。

田子重・曽根礼助 社長:
(小川店は)1号店と同時に会社の創業地で、ここが田子重発祥の地。田子重は焼津の港町で育てられて大きくなった会社。魚に強くなり、静岡県で最もいいスーパーといわれるように精進していきたい

田子重小川店は16日午後6時に閉店。

今後の活用方法については現在検討しているということです。

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