2025年も新茶シーズンが始まり、静岡市では4月18日朝、約500人が参加しての新茶初取引が行われました。
新茶取引(4月18日静岡市)
全国に先駆け静岡茶市場で行われた新茶の初取引。
県内の茶業関係者など約500人が集まり、茶商たちが茶の香りや色の乗り具合などを確認していました。
鈴木康友 知事
国内有数の茶どころとして知られる静岡。
しかし…。
静岡県・鈴木康友 知事:
2位になったことは大変残念。農家の皆さんと一緒に1位奪還に向けて頑張っていきたい
製品化する前の荒茶と呼ばれるお茶は、県内の2024年の生産量が鹿児島に抜かれ1959年の調査開始以来初めて2位に転落。
県は国内での需要低迷で県内の農家が二番茶以降の生産を控えたことが大きな要因になったとみています。
新茶(資料)
こうした中、県は茶関連事業費に2024年度の倍以上の4億5000万円を計上。
中でも4年間で約2.5倍に伸びている海外輸出のさらなる拡大を目指しています。
しかし、最大の輸出先のアメリカのいわゆるトランプ関税で先行きが不透明な状況に。
茶どころ静岡にとって“正念場”となる今シーズン。
市場では交渉が終わると手打ちの音が会場に響いていました。
茶業関係者
関係者は品質のいいお茶をつくりそれを届けていくことが一番だと意気込みます。
茶業関係者:
生産量(の首位陥落)は残念だが、味と内容は静岡がまだ僕は1位(だと思う)。日本一は世界一だと思うので頑張っていきます
茶業関係者:
関税を超えた魅力のあるお茶をつくることが自分たちの使命だと思っているので、日本の原風景「富士山と茶畑」、これは静岡にしかない。これを外国の人にも味わってもらうために持っている技術を凝縮して出せば“トランプ関税”も問題ない
最高値の「やぶきた」
初日の取引量は528.5kg。
生育が遅かった2024年を大幅に上回っていて、味が濃く香りの良いものに仕上がっているといいます。
最高値となったのは清水区両河内産の「やぶきた」。
1kg当たり88万で取り引きされました。
両河内茶業会・山本賢吾 会長:
数少ない中で山間地の思いも詰まっているお茶なので、ぜひ機会があれば買って飲んでほしい
静岡茶市場では2026年度にオンラインでの取引も検討していて、静岡茶の価値の向上と魅力の発信を続けていくということです。