閉山中の富士山に登っていた中国人男性が、下山途中の8合目付近で体調不良を訴え、静岡県警の警察官に救助されました。
4月26日午後0時50分頃、富士山富士宮口8合目付近(標高約3250m)の登山道で「人が倒れている、擦り傷がある」と、近くにいた登山者から110番通報がありました。
倒れていたのは東京都渋谷区に住む中国籍で大学生の男性(27)で、救助に向かった県警の山岳遭難救助隊が男性と8合目で接触し、5合目まで担架で搬送しました。
男性は病院に搬送されましたが、命に別条はないということです。警察によりますと高山病とみられるということです。
26日の富士山8合目付近は午後から風が強く気温も氷点下だったということで、警察は「この時期の富士山は天候が急変しやすく救助隊が直ちにたどりつけない。山小屋や医療センターも閉まっているため救助を求める先がない」と話しています。
富士山は、標高2400mの5合目までの県道の冬季閉鎖は解除されましたが、山頂へつながる登山道は積雪などのため引き続き閉鎖が続いています。
警察は、閉山期間中の富士登山を自粛するよう呼びかけています。
(画像:27日午前の富士山 御殿場市)