ニューアカオホテルの内部と外観
2025年は昭和元年から数えてちょうど100年目にあたる節目の年。静岡県熱海市には今も半世紀前に開業した当時の雰囲気を残した人気のホテルがある。
【動画】令和の世で”あえて”昭和の華やかさと美しさを…コロナ禍に一度は歴史に幕を下ろすも新たな運営会社のもと再出発 幅広い世代に愛されるレトロホテル観光客らで賑わう熱海市内
伊豆半島の玄関口にして東洋のモナコとも称される熱海。
最近ではスイーツの食べ歩きで注目を浴び、老若男女問わず多くの人でにぎわいを見せている。
こちらは昭和40年代に撮影されたホテルの宴会場。
当時は新婚旅行や社員旅行の聖地といわれ昭和44年度には宿泊客数が532万人を記録した。
ロビーからの相模湾
テレビ静岡・光田有志アナウンサー:
熱海が最も活況に満ちていた時代に開業した老舗、それが350ある客室すべてがオーシャンビューというホテルニューアカオです
まず案内してもらったのが…
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
こちらがオーシャンウイングのロビーになります
光田アナウンサー:
ここがロビーなんですね。早速目に入ってくるのがこの大きな窓から見える海なんですけれど、かなり印象的ですね
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
このロビーの1つの特徴でもありまして、大きな窓の外に相模灘の絶景、オーシャンビューと熱海の市街地、こちらが非常にきれいにご覧いただけるのがお客様も到着されて驚かれるポイントかなと
ロビーのイスやソファ
細かな装飾が施されたイスや重厚なソファが並ぶこちらのロビー。
クラシカルなシャンデリアは開業当時の物をそのまま使用しているという。
このロビーに現在設置されているのが懐かしの娯楽グッズを無料で貸し出す昭和レトロバイキング。
黒電話やおもちゃなど約20点を取り揃えている。
光田アナウンサー:
すごく懐かしさを感じるものがたくさん並んでいますね。この電話はおじいちゃんおばあちゃんの家で見たことがある電話ですけど
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
こちらは昭和の懐かしのグッズを揃えていまして、お客様が自由に部屋に持ち帰って遊んでいただいたりとか、ロビーで待ち時間なんかに手に取って楽しんでいただく、そういったものになりますね
メインダイニング錦
続いて…。
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
こちらがメインダイニング錦でございます
光田アナウンサー:
いや~広いですね。圧倒されますね
古代ローマの宮殿を思わせる500人を収容可能なシアターレストラン。
ビュッフェスタイルで夕食は和洋中あわせて90種類、朝食は70種類の料理を味わうことができる。
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
実はイス・テーブルなんかはリニューアルのタイミングで工場に一度戻して、座面だったり、天板を張り替えて再利用する。そのようなこだわりもあったりします
光田アナウンサー:
そうなのですね、枠自体は開業当時のまま?
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
そうですね。昔から使っていたもののまま座面を張り替えて、実はよく見ると塗ったような跡も分かると思うんですけど
光田アナウンサー:
本当ですね
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
もしよかったら座ってみますか?
光田アナウンサー:
ありがとうございます。失礼します。硬すぎず柔らかすぎず、ほどよい感じ。背もたれも包み込んでくれる感じがあって、なんだか座っているだけでも素敵な気分で食事ができそうだなという気がします
サロン・ド・錦鱗のシャンデリア
さらに…。
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
こちらがサロン・ド・錦鱗という多目的のホールになります
光田アナウンサー:
めちゃくちゃ広いですね。何人くらい入るんですか?
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
大体300人ほど収容できる会場になっています
光田アナウンサー:
300人!いや~すごいですね
ダンスホールやバーラウンジとして使われるこの場所を半世紀以上にわたって照らし続けるシャンデリアはスワロフスキー製で、開業当時の価格で何と約1000万円。
射的が命中し喜ぶ光田アナ
また、昭和の飲み屋街を思わせるにぎわい横丁では、昔懐かしのテーブルゲームや手打ち式のパチンコ、射的などを楽しむことができる。
光田アナウンサー:
ということで、射的体験をやらせていただきます。この光田、一発で仕留めて御覧にいれます。あのアヒル狙います。行きますよ~
光田アナウンサー:
ちょっと上に外れましたか?
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
もう少し下でしたね
光田アナウンサー:
次で決めます
光田アナウンサー:
え!当たりました!
ホテルニューアカオ・杉山聖也マネージャー:
お見事です
礒崎慎 総支配人
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う宿泊客数の落ち込みなどを理由に、4年前、一度は歴史に幕を下ろしたものの新たな運営会社のもと2023年にリニューアルオープンしたホテルニューアカオ。
内装を大きく変えることなく、あえて昭和の華やかさと美しさを残すことにこだわり、屋上に掲げられたレトロな電飾看板も大切に使い続けている。
ホテルニューアカオ・礒崎慎 総支配人:
ホテルニューアカオが最新型のシティホテルに生まれ変わるというのは全然イメージが違いますし、お客様もそれを求めていないと思っていますので、そういった意味ではこのホテルの良さを残しつつ、どうリニューアルできるかというのが一番のポイントだったと思っています
来館者
このため昭和を知る世代からは若き日の思い出が詰まった場所として、そして若い世代からは写真映えするスポットとして人気を博している。
来館者(50代女性):
昭和的な感じがすごく出ていて、私たちの年代にしっくりくるって感じ
来館者(20代男性):
ゆったりとレトロで趣のある空間というのは、普段、自分は東京にいてなかなか感じることのできない空気感ではあるので、とても居心地は良いなと思っています
来館者(20代女性):
バブルの扇子みたいなものがあって、それも振ったりしちゃいました
来館者(90代男性):
私はダンスをやっていたからいっぱい人を連れてきた。素晴らしいと思うよ、ここはね。それだから来るわけだから
ホテルニューアカオ外観
ホテルニューアカオ・礒崎慎 総支配人:
やはりこの古き良きというものは残したいと思っておりますが
建物の老朽もついて回ってくるものですので、そこは修繕しつつ、ただ、そうはいってもデザイン・雰囲気は残したままでやっていきたいと考えております
ノスタルジーあふれる昭和の世界で非日常を感じることができるホテルニューアカオ。
一度、訪れてみてはどうだろうか。