「本当に許せない」「無理だけど帰って来てほしいなって…」女児4人死傷の交通事故で遺族が悲痛な胸の内

ぬいぐるみやお菓子、それに花に囲まれた遺影。わずか8歳で亡くなった女児です。

祖母:
亡くなっているけど自分の中では生きてるような気がしたり矛盾してます。矛盾してるんですけど考えられないですよね、そういう風な感じで

伯母:
無理ですけど帰って来てほしいなって。また会いたいねって、もうそれだけですね

声を詰まらせながら苦しい胸の内を語ってくれたのは女児(8)の祖母と伯母です。

女児は2025年3月24日、静岡県浜松市中央区舘山寺町で自転車に乗っていたところ軽トラックに突っ込まれ死亡しました。

事故の前日に祖母の家に遊びに来ていて、言葉を交わしたのはこの日の夜が最後でした。

祖母:
帰っちゃってからね、「お菓子忘れたよ」って言ったら「また取りに行くからでいいよ」って言っていたので、それで次の日に事故に遭って亡くなってしまったというから、もう本当に信じられないですね。

この事故で女児の姉は一時意識不明の重体に…友人2人もケガをしました。

姉は4日後に意識が回復しましたが、後遺症で頭部への衝撃を避ける必要があるといいます。

親族は体とともに心の傷についても心配してます。

祖母:
(女児の姉は)「今度いつ泊まりにくる?」とか「泊まりに来てよ」とかって毎回言いますね。金曜日になると必ず言います。だから、本当にあの子(女児の姉)にとっては口では言いませんけど寂しいんだなって思います

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事故から1カ月あまり。

軽トラックを運転していた男性(78)は過失運転致死傷の疑いで送検され、検察は処分保留で釈放し、在宅での捜査を続けています。

また、住民や警察、それに浜松市で現場の状況を確認し、再発防止策について検討をしています。

今回の事故では、女児をはじめ自転車に乗っていた4人は交通ルールを守っていたものの事故に巻き込まれました。

遺族はやり場のない怒りと悲しみがある一方、前へ進みたい気持ちもあるといいます。

祖母:
いつもニコニコ笑ってる笑顔の可愛い子だったけど、その子があんまりこうやってこっちの方で「つらい」「つらい」って言ってるとなんか孫も悲しいんじゃないかなって思う反面、一歩前出なきゃって思うけど、その一歩が出れない。今のところ出れないですけど、そういう気持ちと孫が悲しんでるだろうなって思う気持ちと、半々ですね、もう本当に。許せない。あの子がいなくなっちゃって、そういう気持ちがすごいです

また、ドライバーはもちろん、歩行者にも改めて交通ルールを守ること徹底してほしいと話します。

伯母:
今いる人たちみんな交通ルールを守って、常に意識して、運転する人もそうだし、歩道を歩く人もそうだし、自転車乗ってる人もそうだし、いつどうなるかわからないっていうことは本当に思うので、なので責任ある運転もそうだけど、行動というか。自分たちで自分の身を守るしかないので、もう1回、考え直してもらいたいというか、これはみんなに思うことなんですけど

悲惨な事故を繰り返さないために、できること、しなければいけないことがまだあるはずです。

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