静岡が全国トップクラスの水揚げ量を誇るものの、漁の解禁以降、不漁が続いているシラス。静岡県静岡市の用宗港では5月26日、3回目の調査が行われました。果たして漁の再開の見通しは立ったのでしょうか?
伊藤渚紗 記者:
いまシラスの調査を行うため船が用宗漁港を出航しました。続々と他の船も出航していきます。
3月に漁が解禁されたものの、黒潮の流れなどが影響して不漁が続くシラス。
県内7つの漁港における4月まで水揚げ量は、前の年の同じ時期と比べると6割弱に落ち込み、用宗港でも5月7日を最後に漁を見合わせています。
県水産・海洋技術研究所
岡田裕史 上席研究員:
黒潮の流れている位置が県内にカタクチイワシの卵を流し込んでくれるような位置にないというところがありまして、もともと沖合から入ってくるはずのカタクチイワシの卵が入っていないのではというのが今1つ考えられます。
こうした中で26日に行われた3回目の調査。
6隻の船が約1時間をかけて、沿岸部から沖合までどの程度シラスがいるのかを調べます。
斎政丸・齊藤信悟さん:
今のところ反応ないね…
しかし、なかなかシラスの群れと出会えぬまま調査を進めること約30分。
すると…
斎政丸・齊藤信悟さん:
ここに出てるこれ(魚群)がシラスね。こっち(シラス以外の魚群)も出ちゃうもんでイワシとかも混じってるけど、ちょっと反応があるからそこの船に(親方が)乗っているんだけど出てみようかって…あしたか明後日か。(Q.だんだん期待が持てる?)そうだねすごくいるわけじゃないけど網はやれそうだねこれなら。
ようやく一定程度の群れが見つかり、28日から漁を再開する方針が決まりました。
斎政丸・齊藤信悟さん:
まったく反応なかったのがちょっと見えてきたので希望は持てるかなと思います。
漁師:
イワシも減ったしシラスの反応もあるのでこれからちょっと楽しいかなと思います。
漁師:
いっぱい獲りたいので、美味しいシラス食べてください、みんな。
不漁が響き2025年は毎年多くの人でにぎわう人気の漁港まつりも中止となった用宗港。
漁は2026年1月までで、漁師も漁協関係者もここからの巻き返しに期待を寄せています。