お中元商戦にも“令和の米騒動”の余波 米飯ギフトはカタログのページ数も売り上げも倍に 備蓄米に合う”お供”のプッシュも

本谷育美アナウンサー:
きょうからお中元商戦が始まりました。静岡特産のフルーツやうなぎなど、目にも鮮やかな商品が並んでいます

静岡伊勢丹では6月11日にお中元ギフトセンターがオープン。

開店直後から多くの人が訪れ、早速商品を注文していました。

約2000点が取り揃えられ、2025年は特に地場産品の取り扱いに力を入れているということです。

静岡伊勢丹販売促進・山川美花さん:
送る先の相手先の気持ちやライフスタイルに合わせて、すごく考えて選ばれている傾向があります

室町時代から伝わるとも言われるお中元の慣習。

どんなものをもらったらうれしいか街で聞いてみると…。

女性:
好きなものです。果物。例えば静岡だとこれから桃、長田の桃がおいしくなるのでそういうのとか。静岡県のビワとか

女性:
主婦なので使い勝手が良いもの、家庭で使うものが良い

2人組:
お米やっぱうれしいですね。

ここでも“お米”といった声が…。

小泉進次郎 農水相:
明日からまた追加の備蓄米を放出します。全く手を緩めるという気はないと。できることは何でもやるということを改めてマーケットの皆さんにお届けをしたいと。具体的な策を次々と投入していきたい

10日、随意契約の備蓄米について新たに2021年産と2020年産、計20万トンを放出することを明らかにした小泉進次郎 農水相。

2020年産の”古古古古米”が放出されるのは今回が初めてで、店頭価格は5kgあたり1700円程度になる見込みです。

32年前、1993年の記録的な冷夏によって起きた“平成の米騒動”のときには…。

テレビ静岡アナウンサー(1994年):
こちらがお中元受注会場です。毎年お中元商品のトップにくるビールをはじめいろいろなものがありますが、今年は去年話題となったお米が見当たらないようです

お中元にもその影響は波及し、お米の代わりにそうめんが多く取り揃えられていました。

“令和の米騒動”真っ只中の2025年のお中元。

伊藤渚紗 記者:
こちら6月からオープンしたお中元ギフトセンターなんですが、2025年のお中元はお米にある変化があったと言います

松坂屋静岡店では「土鍋ご飯」や「ちらし寿司」など米を使った商品の売り上げが好調です。

また、お中元としても使えるギフトカタログでは米飯ギフトのページ数を2024年の倍に。

売り上げも想定以上に伸びていて、米の需要の高さを感じていました。

松坂屋静岡店広報・木庭英之さん:
今年は全体で(お中元の注文開始から)1週間ですけども、約倍の売り上げになっています。ここまで米飯ギフトが伸びているのはやはり最近の米不足ですとか、そういったものが影響しているのだと思われます。

備蓄米の販売も始まるなか新たな取り組みも検討しています。

松坂屋静岡店広報・木庭英之さん:
備蓄米を美味しく召し上がっていただくような、だし茶漬けやレトルトのカレーですとか、そういったものに動きがないかなというところは注視しているところです

終わりの見えない令和の米騒動。

その影響は更なる広がりを見せています。

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