静岡県内には7月25日、15日ぶりに熱中症警戒アラートが発表されました。夏本番のこの暑さの中で夏休みを迎えた子供たちの熱中症が心配されますが、その理由、気を付けるポイントを専門医に聞いてきました。
日本各地で体温超えの猛暑が続いている今週。
北海道では24日、40℃に迫る気温に。
県内でも連日暑い日が続いています。
こうした暑さの真っ只中に夏休みに入った子供たち。
静岡市内の公園に行ってみると―。
北村花絵アナウンサー:
これだけ暑いとやはり人が少ない
7月22日。
普段なら子供たちの姿が多くみられる公園ですが、遊具で遊んでいる子はほとんどいません。
それもそのはず。
北村花絵アナウンサー:
滑り台はずっと日が当たっている。触ってみます。結構熱い。滑るとお尻が熱くなるかも
北村花絵アナウンサー:
現在午後3時を過ぎたところなんですが、この時間でも手元の温度計は37℃を示しています。じっと立っていても汗が噴き出てきます
この日の静岡市の最高気温は31.8℃でしたが、気温計は体温超え。
訪れていた人たちも子供の熱中症を気にしている様子でした。
母親:
公園(行きたい)と言うので暑いので親は心配だが、日が陰ってきたので来た。顔が赤くなってくると心配で、すぐ帰らせる
男児:
(Q.室内より外で遊びたい?)楽しいから。自然がいっぱいだから
祖母:
もうちょっとしたら帰ろう
男児:
もうちょっとしたら帰ろうか
祖母:
ちゃんと(水分)飲んでから出てきた
北村花絵アナウンサー:
公園の遊具をサーモカメラで見てみたいと思います。映してみると地面は砂だが真っ赤
このカメラでは、黄色が約40℃程、赤が約45℃程を示しています。
北村花絵アナウンサー:
日が当たっている部分は暑いが、木陰はだいぶ温度が低い
日なたは40℃以上を示す黄色や赤に。
一方、日陰は青で30℃前後となっています。
北村花絵アナウンサー:
砂場も砂の部分は温度が高い。屋根もないのでかなり温度が高い。子供たちが砂遊びに熱中すると危険
子供の熱中症対策に関する啓発を行っているサントリー食品インターナショナルがウェザーマップと共同で行った実験では、子供の身長の高さで計測した気温は大人と比較して+7℃程度になることが確認されています。
地面の照り返しの影響差などによるもので、大人よりも子供は熱中症の危険度が高まると推測されています。
専門医も子供の熱中症に警鐘を鳴らしています。
静岡済生会病院小児科・加藤悠弥 医師
子供は体重に比べて体の表面積が大きいので、暑さを受けやすい。体から熱を出すには汗として出していくが、汗腺が発達していないので体に熱がこもりやすく熱中症になりやすい
静岡済生会病院小児科・加藤悠弥 医師:
(Q.休ませたほうがいい判断基準は?)汗をかいて顔が真っ赤だと危ないサイン。熱中症になっている可能性もある。顔が真っ赤になっていたり、普段より受け答えが鈍い場合はすぐに日陰で休んで水を飲んでほしい。子供は自分で症状を言うことが難しい。大人が注視して熱中症から守ってほしい
長い夏休みは始まったばかり。
この先も厳しい暑さが予想されますが、子供を熱中症から守りながら楽しい夏を過ごしたいものです。