土地取り引きの基準となる「地価」。静岡県内は上昇傾向が続いていて、今回はとくに都市部での変化に特徴がみられました。
3月17日、土地取り引きの基準となる「地価」が公示されました。
県内は平均価格で住宅地が2年連続で横ばい、商業地は3年連続、工業地は4年連続で上昇となっています。
今回の特徴の一つが上昇率の高い商業地です。商業地トップ10のうちJR浜松駅周辺が6地点入りました。
浜松市といえば…
不動産鑑定士・芝口直樹さん:
松菱百貨店の跡地が何年経っても再利用されない。あれは大きかったと思う。一等地で欲しい人いないのかと
2001年に経営破綻で閉店した松菱百貨店の跡地。活用が進まず、これまでは「一等地が空いたまま」というイメージが地価の伸び悩みにつながっていたと専門家は分析します。
落合健悟 記者:
20年以上にわたりこの一等地が空き地となっている浜松市にも拘わらず、周辺の土地の地価の上昇率は県内でも指折です。
跡地の活用が進まない一方、JR浜松駅南口近くの小学校跡地には2028年4月に常葉大学の新キャンパスが開校予定です。
さらに2029年には、スズキが本社機能の一部を同じく南口近くに移転する予定で、こうした動きが地価上昇の要因となりました。
また、JR浜松駅前の高層ビル浜松アクトタワーも静岡銀行が関連する地元資本が取得するなど、駅周辺の活性化に向け住民も期待を寄せています。
地元住民:
昔はこの辺は人がいっぱいで。ここのデパート(松菱)がよかったから
常葉大生:
(駅近キャンパスは)電車通学の人もいるので、ありがたいのでは
不動産鑑定士・芝口直樹さん:
(地価が)どこまで上がるか全然わからないが、あとどれだけ事業者層が広がっていくか、それは今後の中心商業地の盛り上がりにかかっている
商業地の価格44年連続トップは静岡市葵区呉服町。1平方メートルあたり150万円です。
ただ上昇率は2%と、新静岡セノバ周辺の鷹匠(11.4%)や伝馬町(9.9%)のような伸び率にはなりませんでした。
福島流星 記者:
商業地としては44年連続で最高値となったのが静岡市葵区の呉服町ですが、メインの通りを見てみるとテナント募集の看板が目立ちます
空き店舗がなかなか埋まらない状況とともに、呉服町と静岡駅の間にある静岡パルコが2027年1月に閉店することも、上昇率が伸びなかった要因にもつながっているということです。
全国的には緩やかに景気が回復し、上昇基調となっている土地の価格。
専門家は住宅の規模が縮小傾向になっていると考えています。
不動産鑑定士・芝口直樹さん:
現状は規模を縮小させている傾向で、(住宅の)単価は維持している。小さくすれば買いやすいが、限界があるのでどこまでいくのかわからない。そこはすごく心配。
また、建築費や人件費の高騰も続いていて地価に影響する可能性があるということです。