2025年8月17日放送

会場
テレビ静岡(静岡市)
講師
お笑い芸人 ゴルゴ松本

プロフィール

1994年、レッド吉田とお笑いコンビ「TIM」を結成。「命」「炎」など漢字を体で表現するギャグで人気に。2011年から少年院でボランティア講演の活動を始め、2018年には法務省矯正支援官に任命された。

第 2445 回
命の授業 ~人生は「味」付け~

それでは「命の授業」をはじめます。今日みなさんは生きています、息をしています。その「命」はもちろん大切です。ですが、命と同じぐらい大切なものがあると私は思っています。それが「心」です。「心」が「命」を方向付けて育ててくれます。そしてその先で出会った人たちと「言葉」を交わして「人生」を作っていきます。ですから、「命」だけが大切なんじゃなくて、日々の「心」と「言葉」が大切なんです。

今日のテーマは「人生は味付け」、「味」という言葉です。世の中にはいろんな「味」があります。自分がどんな「味」を身につけたらいいか、味見してみなかったらわかりません。自分に合うか合わないのかわからない。だから、まず気になる「味」を見つけたら食べに行ってみる。面白いなあと思ったらやってみる。これはどういう味かというと、「興味」という味です。

そして、その「味」が良かったらまた行きたくなる、もう一度やりたくなりますよね。例えば、「あそこのラーメンうまかったな!」「ゴルフって最高に面白い!」と思ったら、その「味」を「走」って「取」りに行きたくなる、つまり「趣味」に変わっていきます。

いろんな趣味があります。ゴルフや釣り、マラソンや盆栽、野菜作り。仕事が趣味の人はそのままでいいですが、仕事がちょっときついなぁと思った時や、日常生活で行き詰ったときに、自分が「興味」を持って「趣味」にしたものがあれば、息抜きができて、心のバランスが取れて、より人生が楽しくなるのではないかと思います。

私はやりたいと思ったら、なんでもすぐにやるタイプです。やる前から「いやだ」「無理」「できない」と否定はせず、「やれば出来る」と思って積極的に挑戦してきました。積極的という言葉は「極」めるために「積」み重ねると書きます。その反対は消極的で、「極」めることを「消」し去ってしまう。だったら挑戦したほうが良いですよね。はじめは「未」熟でも、やれば出「来」ると思って挑戦すれば「未来」がやってくる、というわけです。

人生は生まれた時から死ぬまで「味」付けの連続だと思います。自分たちの周りには楽しいことがいっぱいあって、そこに「興味」を持って挑戦するかどうかは自分次第です。もちろん、楽しいことだけではないかもしれませんが、何を味わってきたかが、その人の「味」=「人間味」として表れると僕は思います。ぜひ、いろんなものを探して味見して、自分の人生の「味」付けを見つけてください。そして、自分の人生を「味」わい深いものにしていってください。

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