58年 無罪の先に-袴田事件と再審法-
放送日時
2024年12月29日(日)14時~15時30分 ※放送は終了しました

58年前の事件で死刑判決が確定した袴田巖さん。今年9月再審で無罪が確定した。弟の無実を信じ続けた姉。なぜこれだけの年月がかかったのか。再審法の不備とは。

放送内容詳細

1966年、当時の静岡県清水市でみそ会社の専務一家4人を殺害したなどとして死刑判決が確定した袴田巖さん(88)。事件発生から58年が経った2024年9月26日、再審=やり直しの裁判で静岡地裁は「捜査機関が3つの証拠をねつ造した」と認定。袴田さんに無罪を言い渡した。検察は「到底承服できない」としながらも控訴を断念したことで2024年10月9日袴田さんの無罪は確定した。しかし「無罪で良かった」で終わらせてはならない。48年に及ぶ拘置所生活で袴田さんは精神を病み、法廷に立つことはもちろん意思の疎通すら難しい。なぜ無罪確定まで58年もの年月がかかってしまったのか。事件に関わった裁判官・検察官・警察官・弁護士、それぞれの証言と過去の審理記録から見えてきたのは法の不備。検察は法の規定がないことを理由に『未提出証拠』の開示を拒み続けてきた。結果、事件から30年以上経って検察が開示した証拠が袴田さんの無罪につながる。「拘置所にいた弟の48年を何とか利用してほしい」。姉・ひで子さん(91)が改正を訴える『再審法』の問題点と過去75年一度も改正に至っていない理由に迫る。無罪を勝ち取るために闘った姉と弟の58年、そしてその先に見据えるものとは。

出演者

ナレーション:佐藤朱(青二プロダクション)
出演:袴田ひで子・袴田巌

スタッフ

プロデューサー:中川慎也・武田絢哉
構成:橋本真理子
ディレクター:福島流星・落合健悟
撮影:杉本真弓・小澤裕将・中村幸太・青島慶人
編集:高松大介
効果:山下実夏
デザイン:藤田有里加

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