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過去の放送

過去の放送

2012年5月19日放送 衛藤信之さん(第1788回)

会場
吉田町学習ホール(吉田町)
講師
心理カウンセラー 衛藤信之

講師紹介

日本メンタルヘルス協会代表。
全国各地で企業研修や講演会を行う心理カウンセラー。
理論中心の心理学に代わり、
日常生活に役立つ実践的なテクニックを教えている。

番組で紹介した本

☆番組で紹介した本☆
「幸せの引き出しを開ける こころのエステ」
  著:衛藤信之
(サンマーク文庫・税込600円)

「今日は、心を見つめる日。」
著:衛藤信之
(サンマーク出版・税込1、575円)


ポイント第1788回「相手の心を開くには」

私がアリゾナで生活をともにしたネイティブ・アメリカンたちは、
時に自然の動物を見て人生を語ることがありました。
「風にうまく乗るイーグルのように人間も力を抜いたほうがいい」などと。

思うようにならない自然や思うようにならない人とどうかかわるか悩んでいる人が多くいます。
そんな人の声を「聞く」ことが大切です。

学校に行きたくないという子に「つべこべ言わないで行きなさい」など命令したり、
「勉強についていけなくなるよ」と脅したり、
つい相手が悩んでいる時に「解決してやろう」としたくなります。

実は、悩んでいる時は自分を見つめるきっかけになるのです。
その人の中に答えがあります。
私たちカウンセラーはまずその人の鏡になり、
その人の言葉をそのままフィードバックしてあげるのです。
すると、聞いてもらえるのでやがてどんどん話し始め、
最後は自分で答えを見つけるようになります。

学校に行きたくないという子どもには「行きたくないんだね」と言えば
「うん、実はね...」と話し始めるケースが多いのです。

自分が仕事を楽しいと思っている上司は会社を辞めたいという部下の話を聞けない。
学校が楽しかった親は、行きたくないという子に
「勉強ができれば楽しくなるよ」などと言ってしまう。

ネイティブ・アメリカンたちはバッファローが来なくても、
「そんな日もある」とじっと待ちます。子どもや部下の成長を信じて待つことが大切です。

私は小児がんの病棟にカウンセリングに行っています
。そこでは亡くなる子どもがいますが、昼間泣いている親はいません。
せめて今、いい想い出を作ってあげようと、一日一日を過ごしています。
夜には枕もとで「丈夫に生んであげられなくてごめんね」と声を殺してすすり泣く声があちこちで聞こえます。

亡くなった一人の男の子の夢は「大人になること」でした。
私たちはその子の夢の中で生きています。

いつかは終わるこの人生、いつかはサヨナラだ。
そういう思いで今を見つめる。
今を味わう。
これが、ネイティブ・アメリカンの貴重な教えでした。

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