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過去の放送

過去の放送

2012年9月15日放送 親野智可等さん(第1805回)

会場
浜松学院大学付属幼稚園
講師
教育評論家 親野智可等

講師紹介

1958年静岡県生まれ。公立小学校で23年間教師を務める。
教育現場で親が子どもに与える影響の大きさを痛感。
教師としての経験と知識を子育てに役立ててもらいたいと
メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発刊し、評判となる。

番組で紹介した本

「ダメ」を言わなければ子どもは伸びる
 著:親野智可等
(PHP研究所 税込1,155円)


ポイント第1805回「共感力で子育て」

ある歯医者さんでのことです。
幼稚園年長くらいの男の子がお母さんと診察の順番を長いこと待っていましたが、
やがて我慢の限界が来て、
「もう帰りたいよ、お腹がすいたよ」とぐずりだしました。
お母さんは「ダメ」と言い、
それでもまだ「やだやだ」を繰り返すその子の手を引っ張って
待合室の隅に連れて行き、激しく叱りました。 
         
私はそのやり方を見てちょっと下手だなと思いました。
そんな時はこう言ってあげましょう。
「そうだよね。遅いよね。お母さんもお腹がすいちゃったよ」と。
すると子どもは、「あ、お母さんも同じ気持ちなんだ」と安心し、
「もう少し待とうかな」という気持ちが芽生えるのです。

子どもはもともと帰れないことをちゃんと知っています。
でも帰りたいと言ってみたいのです。
そこで本当に帰ってしまっては甘えになります。
たっぷり共感してあげて、最後に"NO"を言いましょう。

このことは親子の関係だけでなく、夫婦でも友人でも同じで、
自分の気持ちをわかってくれる人には
愛されているという実感と信頼感が生まれるものです。

もし、習い事やクラブ活動をやめたいなどと子どもが訴えたら、
「何言ってるの!」と頭から否定したりせず、
まず「どうしてやめたいの?」と聞いてあげましょう。
そして「それは大変だね」などと共感してあげます。
すると、お腹にため込んでいたものが吐き出されてスッキリすることがあります。
すべてそれで解決とはいかないまでも、
誰かにしゃべることで問題点がはっきりするという効果もあります。

兄弟げんかでも、弟が兄のことを言っている時は
「そうだね、それはひどいね」と相槌を打ちながらしばらく話を聞いてあげれば、
そのうちに表情が和らいできます。
そうしたら「あなたには悪い所はないの?」と聞いてみると、
「本当は僕がお兄ちゃんを最初に蹴ったの」などとケロッと白状したりします。

とりあえずは共感して、言いたいことは後回しに。
この「共感力」を意識の最前列に置いておけば、
様々な人間関係がスムーズに進むこと請け合いです。

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